【決算】大日本塗料第3四半期、利益面で2桁の伸び
大日本塗料(里隆幸社長)は2月9日、2023年3月期第3四半期連結決算を発表した。売上高は前年同期比 7・8%増の541億2200万円、営業利益は同16・5%増の30億3500万円、経常利益は同20・0%増の32億8300万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同30・8%増の21億8500万円となった。
セグメント別の業績では、国内塗料事業は、一般用分野では構造物用塗料が堅調に推移したが、工業用分野では建材用塗料やプラスチック用塗料の需要が減少し、販売は低調に推移した。セグメントの売上高は価格転嫁のさらなる進展により前年同期を上回ったが、利益面では原材料価格上昇の影響を補うまでには至らず、前年同期を下回った。この結果、売上高は同6・5%増の398億9600万円、営業利益は同5・6%減の16億100万円となった。
海外塗料事業は、東南アジア地域はシンガポールおよびマレーシアで主要顧客からの需要が回復したが、北中米地域は主要顧客の生産減少を受け自動車部品用塗料の需要が減少した。中国では新規顧客の獲得等により焼付用塗料の販売が伸長したものの、ゼロコロナ政策による影響を受け主に自動車部品用塗料の需要が減少した。セグメントの売上高は原材料価格上昇に対する価格転嫁の実施や円安による為替換算の影響により前年同期を上回ったが、利益面ではタイ、メキシコ、中国における需要減少および原材料価格高騰の影響等により前年同期を下回った。この結果、売上高は同 15・3%増の59億1700万円、営業利益は同6・6%減の2億4100万円となった。
照明機器事業は、業務用LED照明分野で商業施設向けや建築向けの需要が回復したことに加え、原材料価格上昇に対する価格転嫁の実施により、売上高は前年同期を上回った。利益面では売上増加のほか経費削減に努めたことで前年同期を上回った。この結果、売上高は同9・0%増の60億8300万円、営業利益は同140・6%増の8億7400万円となった。
蛍光色材事業は、加工品分野では各種イベント類の再開等を受け需要が回復基調にあるが、顔料分野では国内外の市場において主要顧客の需要が減少し、セグメントの売上高は前年同期を下回った。利益面では原材料価格上昇に対する価格転嫁や経費削減により、前年同期を上回った。この結果、売上高は同5・7%減の8億6千万円、営業利益は同81・9%増の5700万円となった。
その他事業は、売上高は同18・2%増の13億6400万円、営業利益は同2・7%減の1億400万円となった。