NPIC、中型バス車両による 自動運転実証実験
西武バス、先進モビリティ、日本ペイント・インダストリアルコーティングス、日本電気、NEC ネクサソリューションズは、7月12日~21日に中型バス車両による自動運転実証実験を行った。
2021年2月~3月に実施した実験と同様、西武バス路線である西武池袋線の飯能駅南口と美杉台ニュータウン(飯能営業所管内)間で、自動運転レベル2の実証実験を行うもので、今回の実験では、自動運転が正常に作動する環境条件の特定を目的としてデータを調査する。この実験結果は、今後西武バスエリア内において自動運転技術の実装を検討する際の基準として活用する予定。
また、自動運転車両の自車位置推定を補強するソリューションとして日本ペイント・インダストリアルコーティングスが開発した「ターゲットラインペイント」を活用し、より安定した自動運転走行を目指していく。さらに、輸送の安全性を確保するため、NECが提供する映像の送信画質を最適化する技術により、高画質の映像をリアルタイムで遠隔監視室に配信するとともに、車内外の状況を映像分析AI により分析することで、将来的な車内事故の未然防止や、バス走行路線の損傷点検等の実現に向けた検証を行う。
今回の実証実験のポイントは、通常のバスも運行している状況での自動運転バスの走行。自動運転レベル2の実験となり、アクセル、ブレーキ、ハンドルを自動操作する。また、不測の事態に備え運転席には乗務員が着席する。
実証実験の概要は次の通り。
▽実施路線=飯能駅南口~美杉台ニュータウン 片道2・5 ㎞
▽実施日=7月12 日(水)~21 日(金) (土日祝日を除く)。
▽実験車両=先進モビリティ社所有エルガミオ 1台
日本ペイント・インダストリアルコーティングスの「ターゲットラインペイント」は自動運転用のセンサーが認識できる特殊塗料で、走行経路に塗装するだけで自動運転用のインフラ整備を可能にする。同社は昨年12月から今年1月にかけて行われた2025年大阪・関西万博会場への来場者輸送に向けた自動運転の実証実験にもターゲットラインペイントを提供。今後も安心・安全な自動運転の普及に貢献することを目指していく。