【決算】藤倉化成、利益面で3桁の伸び
藤倉化成(加藤大輔社長)は11月10日、2024年3月期第2四半期の連結決算を発表した。売上高は、前年同期比2・9%増の262億7100万円、営業利益は同130・9%増の5億1300万円、経常利益は同115・8%増の7億6600万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同180・3%増の3億7400万円であった。
セグメント別業績では、コーティングセグメントにおいては、主力の自動車向け塗料の販売で、国内では自動車生産台数の回復などもあり堅調に推移した。海外では北米およびアセアン諸国での需要が堅調だった一方、中国市場では電気自動車の急速な普及により日系メーカーの販売が苦戦した影響などもあり、低調に推移した。自動車以外の分野では、化粧品容器、ホビー用塗料の販売は堅調に推移した。この結果、売上高は同12・5%増の147億4千万円となり、営業利益は同769・6%増の5億900万円となった。
塗料セグメントにおいては、戸建て新築用塗料の販売は主要顧客の着工件数の減少が続いて低調な結果となった。戸建てリフォーム用塗料の販売も主要顧客の受注減の影響を受けて低調な結果となった。この結果、売上高は同6・7%減の55億2500万円、営業利益は同77・8%減の5200万円となった。
電子材料セグメントにおいては、自動車の安全装置などの電子部品・センサー基板の販売は堅調に推移した。一方でPC・スマホ向けの電子部品の需要の低下により、販売が低調に推移した。この結果、売上高は同8・0%減の16億1千万円となり、営業損失は7300万円(前年同期は営業損失6500万円)となった。
化成品セグメントにおいては、トナー関連材料の販売は低調に推移、一方で壁紙用粘着剤などの汎用粘着材の販売が好調に推移した。メディカル材料分野では主力の糖尿病診断薬の販売が海外を中心に堅調に推移した。この結果、売上高は同3・7%減の20億8900万円、営業利益は同54・2%減の1700万円となった。
合成樹脂セグメントにおいては、液晶テレビ用のレンズキャップの販売は低調に推移した。一方で利益率の高いリチウムイオン電池向け製品の販売が好調に推移した。この結果、売上高は同10・7%減の23億700万円、営業利益は800万円(前年同期は営業損失4200万円)となった。