関西ペイント、2~3年後の車色提案
関西ペイントグループは5月16日、モビリティー向けの「グローバルトレンドカラー2023‐2024」を公表した。これは、同グループのアジアやヨーロッパなど7カ国における色彩エキスパートが共同開発。2~3年後のグローバルなモビリティー市場を見据えたグローバルカラーコンセプトと、グローバルトレンドカラーで、すでに30年以上の歴史を有している。
今回のテーマは「Re」。この「Re」という接頭語には、ラテン語で繰り返すという意味がある。このコンセプトの背景には、長らく注目されている社会課題を解決し、再生・再構築を試みる人々に注目。過去から学び、より高みを目指し、我々に寄り添うモビリティーをターゲットにしている。そして、「Re」をテーマとする5つのキーワードに沿って、再生・再構築を後押しする6色を提案した。
〈Rebound〉 このテーマ領域には2色を提案。1色はLull Greenで、この色味はサスティナビリティー、人々の営み、自然志向を象徴し、EVセグメントの起爆剤ともなり得るというもの。滑らかなメタリック質感を持ち、清潔感や健康志向、心の平穏と穏やかなスタートをサポートする。
もう1色はQuantum Yellow。希望という言葉をあまり耳にしなくなって久しい世界一筋の光を投じるような色という設定である。イエローとグリーンの中間色は高輝度パールや複層工程により、EV車にフィットする新鮮な色を表現した。
〈Renew〉 この領域にはPetrol Blueを提案した。Z世代にとって自己表現の手段となっているヘアカラー。美しく輝くウェーブを描くディープブルーの髪は、若いエネルギーも表現。ソリッドライクな質感の中に、新鮮さと自然の力を感じさせた。
〈Reconstruct〉 Celadon greenがこの領域の提案色。グリーンはここ数年注目度が増し、さまざまなトーンで表現されてきている。サスティナブルな生活様式やクリーンエネルギー車市場の拡大に着想し、市場で長く親しまれるような愛着を感じる質感と穏やかで謙虚なトーンである。
〈Rebirth〉 提案色はLavender blue。多様な表情を持つブルーの枠に収まらず、パープルまでも感じさせるラベンダーブルーはその高貴なフレグランスと生命力に満ちた存在感がある。この魅惑的な色味が人々の創造力や斬新なデザインアイデアを掻き立てる効果が期待できる。
〈Redesign〉 Digital reflectionが提案色である。淡いバイオレットは、現実とデジタル世界の境界を曖昧にし、また絶妙なハーモニーの中で人々を勇気づけたり、癒したりする。明るいパープルの中に色変化を持たせ、デジタル世界の熱狂を現実世界へも持ち込む、若者世代へのターゲット商品に適する。