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【決算】ナトコ、売上増も利益は減少

ナトコ(粕谷太一社長)は9月6日、2024年10月期第3四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比1・3%増の152億900万円、営業利益は同16・6%減の8億2600万円、経常利益は同2・8%減の9億3500万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同5・8%増の6億4200万円となった。 
 
セグメント別の業績では、塗料事業は、金属用塗料分野では工作機械向けの受注に持ち直しが見られ、景観資材向けの意匠性・機能性塗料や屋根用遮熱塗料が増えたことで、売上高は増加した。建材用塗料分野では、主力ユーザーの海外向け需要増やDICグループから内装建材用塗料の販売事業を2024年7月1日付で譲り受けたことにより、売上高は増加した。この結果、同事業の売上高は同2・3%増の94億200万円、セグメント利益は同2・5%増の6億3400万円となった。
 
ファインケミカル事業は、モビリティ(自動車関連)向けのコーティング剤は在庫調整の影響を受け需要が減少したものの、PC、スマートフォンのアクセサリー、光学フィルム向けのコーティング剤は需要の持ち直しの兆しもあり、売上高は僅かに増加した。セグメント利益は原材料費や輸送コストなどの増加により大きく減少した。この結果、同事業の売上高は同0・7%増の19億1900万円、セグメント利益は同30・1%減の4億4400万円となった。
 
蒸留事業は、新規案件の獲得はあるものの、既存顧客の生産減に伴い需要が低調に推移したことにより、売上高は減少した。セグメント利益は、売上高の減少に加え原料となる廃液収集量の減少や輸送コストの上昇などの影響により減少した。この結果、同事業の売上高は同0・8%減の38億8800万円、セグメント利益は同17・6%減の2億5200万円となった。