WEB塗料報知|塗料・塗装、コーティング業界のプラットフォーム

経産省・環境省、廃絶対象に3物質追加

経済産業省と環境省は、9月23日から3日間、イタリア・ローマで開催された残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)による規制対象物質について検討を行う「残留性有機汚染物質検討委員会」(POPRC)の第20回会合についての概要を発表した。
 
それによると、クロルピリホス、中鎖塩素化パラフィン(炭素数14~17までのもので、塩素化率45重量%以上のものに限る)、長鎖ペルフルオロカルボン酸(LC‐PFCA) とその塩およびLC‐PFCA関連物質の条約上の廃絶対象物質(附属書A)への追加を締約国会議に勧告することが決定された。
 
また、新たに提案されたポリ臭素化ジベンゾ-p-ジオキシンおよびジベンゾフランについて、リスクプロファイル案を作成する段階に進めることが決定された。
 
次回の締約国会議(COP12)は2025年4~5月開催の予定。締約国会議で正式に廃絶対象物質に決定すると、我が国では化審法第一種特定化学物質に指定されることになる。
 
POPs条約は、環境中での残留性、生物蓄積性、人や生物への毒性が高く、長距離移動性が懸念されるポリ塩化ビフェニル(PCB)、DDT等の残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)の製造及び使用の廃絶や制限、その意図的でない生成による放出の削減等に関するものである。
 
対象物質の用途は、クロルピリホスは殺虫剤、中鎖塩素化パラフィン(MCCP)は金属加工油剤・難燃性樹脂原料等、長鎖ペルフルオロカルボン酸(LC‐PFCA)(炭素数:9~21)とその塩およびLC‐PFCA関連物質はフッ素ポリマー加工助剤、界面活性剤等に用いられる。