環境開発技研、塗装ブース水浄化装置で悪臭消滅
RX Japanは、10月29日からの3日間、幕張メッセにおいて「第7回塗料・塗装設備展(コーティングジャパン)」を開催した。ここでは、編集部が注目した企業、製品サービスを「ブースレポート」として紹介する。
塗装ブース臭い激減および経費削減に
環境開発技研は、塗装ブース水浄化装置を提案。ブースにて実機デモを行った。今回の展示会テーマは〝作業環境の改善〟。オゾンの強力な酸化作用で有機物を分解・殺菌・脱臭・脱色し、水洗ブース水の悪臭を消滅させ、さらに水洗ブースに蓄積する塗料スラッジを分解、減容させる。
おもな効果としては、腐敗臭、溶剤臭など悪臭の消滅、水槽内に浮遊・堆積するスラッジの減容、産業廃棄物の減少および水交換頻度の減少、薬剤投与不要によるランニングコスト削減、ブース清掃の頻度が激減し作業効率アップ、作業環境改善による品質向上、離職率低減等が挙げられる。
導入事例では、ある事務機器メーカー(水性塗料使用)は、同装置を水洗ブース水量15トンに2基導入したことにより、毎月ドラム缶60本の産廃が20本に減少し、年間960万円の経費削減に。また、ある塗装専業メーカー(溶剤塗料使用)では水洗ブース水量8トンに2基導入したことにより、浮上スラッジ回収がドラム缶で毎月12本廃棄されていたのが5本に半減。さらにブース水廃棄がバキュームカー2台×年3回であったのが、ゼロになった実績を持つ。
展示会に連続出展、認知度アップで大手引き合いに
塗装ブース水浄化装置の開発に至るまでは、オゾンの特性に装置を合わせるため、最適な部材に辿り着くまでの苦労があったとのこと。塗料・塗装設備展(コーティングジャパン)東京には初回の第1回目から連続して出展しており、同装置の評判は良好で、確かな手応えを感じているという。
展示会には全国各地、地方からも来場者が集まるため、認知度を高めるのには効果的である。また、実際にブースに来てもらい装置を見て、触ってもらうことで使いやすさを実感してもらう利点もある。見るだけでは効果を実感しずらい場合には、実際に導入している企業に見学に行き、その効果に驚き導入に至ったケースもあるという。出展し始めた当初は中小企業からの引き合いが多かったが、連続出展するなかで徐々に認知度が上がり、最近は大手の引き合いが増えてきたことも特徴としてあるようだ。
今後は、自動車や家電、事務機器等あらゆる製造メーカーの塗装ブースの課題を解決することができることをもっと広めていきたい。また1つの企業で1台入れて効果を実証し、複数台入れるケースも増えてきた。このような実績をもっと増やしていきたいと話す。
【2024CJT 注目ブース(ブースレポート)】
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