関西ペイント、社会課題解決に寄与する先端塗料展示
RX Japanは、10月29日からの3日間、幕張メッセにおいて「第7回塗料・塗装設備展(コーティングジャパン)」を開催した。ここでは、編集部が注目した企業、製品サービスを「ブースレポート」として紹介する。
1回で認定膜厚確保の耐火被覆材
関西ペイントは、日本塗料工業会のPAINT PAVILIONに出展した。目玉となる製品展示としては、次世代型耐火被覆材「耐火テクト」、外壁用多機能形「アレスダイナミックECO断熱遮熱工法」、自動車補修用「オール水性有機則フリーシステム」の3つが挙げられる。
耐火テクトは、2液反応硬化形発泡性ポリエーテル樹脂耐火被覆材で、建築デザイナーのニーズに応じた構造材部分を見せるデザインに対応している。特に、半導体工場のような塵や埃を嫌う環境での利用が増えており、ロックウールの代替として採用されている。薄い被覆と高い耐水性を実現し、1回の塗装で耐火認定膜厚を確保できる。また、高耐水性と1回塗りによる認定膜厚の確保により、現場作業の削減と工期短縮を実現した。2024年には柱30分防火認定も取得している。
断熱機能を加えた遮熱工法
アレスダイナミックECO断熱遮熱工法は、遮熱機能に断熱機能を加えた外壁用塗料。ポイントは中塗り層にあり、赤外線反射機能と断熱機能を付与し、特殊マイクロ中空バルーンを使用して熱伝導率を極限まで低く抑えた。これにより優れた断熱効果を発揮し、季節を問わずオールシーズンでの施工提案が可能となった。総合的な熱対策を実現し、製品の普及と市場の拡大が期待されている。
オール水性有機則フリーシステムは、自動車補修現場の環境改善を目的とした水性塗料である。大手系自動車補修工場では水性塗料の導入が進んでいる。一方で、修理工場での働き方改革による時短の実施で修理待ちの状況が発生している。これによる修理ニーズ増加と、溶剤系塗料から水性塗料への転換によって現場環境対策の障壁が低くなり、新規参入企業が増加しているという。また、法規制の強化への対応、人材対策として安全で安心な職場づくりによる採用増と定着を実現するため、既存の修理工場でも水性塗料の採用が進んでいくことが見込まれている。
関西ペイントでは、これらの製品を通じて市場ニーズに対応し、環境負荷の低減と効率化を目指していく。
【2024CJT 注目ブース(ブースレポート)】
アンデックス 編
IEC 編
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関西ペイント 編
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グローバルコード 編
星和電機 編
カイコ― 編
環境開発技研 編