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塗料塗装普及委、CSセミナー応用編開く

塗料塗装普及委員会(日本塗料工業会・日本塗料商業組合・日本塗装工業会で構成)が開催するCCS(Color Communication for Sales/Color Coodinator Skill Up Seminar)セミナーは、今年基礎編4年目(東京6月13、14日/大阪6月13、25日)、応用編3年目(東京10月24、25日)を迎えた。
座学を中心とした基礎編1日目は、東京と大阪で開催。講師の先生が東西に分かれWEBで繋ぎ、生徒は全員リアルによる初のハイブリッド開催となった。同セミナーでは、特に基礎編において今年から〝カラーコミュニケーション フォー セールス〟という意味を持たせ、コミュニケーション能力の向上を目指しているという。 25日の応用編を終え、8人の講師の先生にセミナーで伝えたいこと、今後の展望について話を聞いた。

CCS講師メンバー左から石原麻子氏(関西ペイント)、清水慶司氏(前・日塗工)、吉岡環氏(後・日塗工)、坂口繁伸氏(前・日本特殊塗料)、小林広典氏(後・日本ペイント)、塩屋リサ氏(大日本塗料)、神林志帆氏(シモダ)、大澤裕美氏(大沢光太郎建築塗装) 


セミナーを通して塗料・塗装産業の中で、カラー、色彩というコミュニケーションツールを育てたいという思いがある。塗料を売る最前線の人たちがもっとカラーの知識を持ち、営業マンの強みとしてほしい。これまでのカラーコーディネータースキルアップセミナーという表現だけでは、自分の職域ではないと感じる人が多い。営業やマーケティング担当、販売店や施工店の方にも、正しい色の提案や採用ができるようになってほしい、と話す。  
 
実際に、同セミナーは製販装が関わるので、本当の意味でコミュニケーションの場にもなっている。本来は営業であっても技術であっても、色彩知識は必須だ。しかし、必須だと思っていない方が圧倒的に多いことも課題であるとの意見もあった。  
 
現状として、業界では中堅社員や部門長などは色彩に関して無関心である場合が多い。色彩市場を広げるためには、興味の分母を広げる必要がある。そのためには企業側や業界全体からのコンセンサスを得られなければならない。
 
色の重要性については、 販売や塗装の場合、機能に関しては説明できるのに、色は既存色で決めてしまうケースが多い。職人さんは、重い色は下、明るい色は上など、色の認識を持っているのに説明ができないため、セオリーを身に付けるともっと自信を持って提案できるはずだ。さらに、施主さんはどんなことを考えているのか想像し、コンセプトを提案し、喜んでもらう。こうやって塗料・塗装業界の楽しさを共有する機会を持ってほしい等と述べた。
 
今後の展望として、普及委員会のキーワードは〝パワーオブカラー〟である。色の力を信じてPRし、業界の色彩知識を育てるプログラムを我々は自信を持って用意していると言い続けていきたい。塗料の持つ色の豊富さ、自由さを広く知ってもらい、老若男女問わず、このセミナーを通して色の知識や手法を身に付け、恐れずに自信を持って色を使ってほしいと話した。