【決算】アトミクス、売上増かつ利益大幅増
アトミクス(宮里勝之社長)は11月13日、2025年3月期第2四半期(中間期)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比2・7%増の57億9500万円、営業利益は同116・4%増の1億400万円、経常利益は同84・1%増の1億700万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同146・0%増の5900万円となった。
経済活動の正常化により企業収益の改善や設備投資も堅調に推移し、わが国経済は緩やかな回復基調で進んでいる一方、長期化するロシア・ウクライナ問題や中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学的リスク、および原材料価格やエネルギー価格の高騰が続き、依然として先行きが不透明な状況が続いている。このような厳しい状況が続いているなか、同社グループは生活者ファースト・顧客ファーストを徹底し、外部環境が変化する中でも環境に配慮した製品の開発を進めてきた。また、高騰する原材料・エネルギー・物流コストを抑えるべく生産性の向上を行い利益確保に努めてきたが、自助努力では厳しい部分については順次価格改定を行い対応していく。
セグメント別の経営成績では、塗料販売事業は、汎用・床用塗料は同社が主力顧客としている工場ユーザーの設備投資が引き続き堅調に推移し、特に水性関連製品等の環境対応型製品が大きく伸長し、汎用・床材防水材ともに前年を上回った。道路用塗料は、自転車・通学路対策関連製品は伸長したものの、舗装工事等の減少により路面標示材料の出荷および施工機械が伸長せず、前年を下回った。家庭塗料は、ホームセンターの新規獲得と企画提案活動およびインターネット販売が順調に推移したため、前年を上回った。アトムレイズ(水性アクリルゴム系塗膜防水材)は、設計事務所、施工店へ積極的に営業活動を行ったものの工事案件が受注できず、前年を下回った。この結果、売上高は同2・8%増の53億9300万円となった。
施工事業は、床材工事は前年に比べ減少したが、子会社アトムテクノスで受注した工事が順調に進行し、前年を上回った。この結果、売上高は同2・2%増の4億100万円となった。