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塗料塗装普及委員会、色彩セミナーに160人

日本塗料工業会(若月雄一郎会長)、日本塗料商業組合(中山保幸理事長)、日本塗装工業会(加藤憲利会長)からなる塗料塗装普及委員会は11月14日、東京都渋谷区恵比寿の塗料会館で午後1時30分から「2024年度色彩セミナー」を開催した。WEB(LIVE)とのハイブリッド形式で、29日までオンデマンド配信も実施。

会場聴講も30人が参加

 
受講登録者数は160人(会場視聴30人)で、セミナー内容は、塗料ユーザー側から設計、デザイン分野2人の講師を招いた講演となった。


 
最初に「病院を軸とした新しいまちづくり~まちなか集積医療と色彩計画~」をテーマに大成建設設計本部建築設計第五部設計室長の下手彰氏=写真=が登壇。同氏は2023年の第26回グッド・ペインティング・カラー(GPC)の新築部門にて最優秀賞を受賞。受賞作品である新札幌駅周辺地区再開発I街区メディカルエリアにおける病院・医療複合ビルの新築設計に伴う色彩計画について講演した。特に色彩確定のプロセスについて説明し、BIMモデルをもとに色のパターン生成からA4の塗色版、実際の壁材を塗装し、建物の各棟に並べた最終確認を工程ごとに解説した。
 

続いて「『領域を超えて』~公共の未来とデザインの可能性~」をテーマにイチバンセン代表取締役の川西康之氏=写真=が講演した。同氏は、山陰のフラッグシップ車両「特急やくも号」の新型車両等の基本的なコンセプトから車内外の基本デザイン、ロゴタイプなどのグラフィックデザインに加えて、停車駅のラウンジの空間設計・家具デザインなどのデザイン監修を務めている。

セミナー冒頭では、「デザインとは課題解決のための手段のひとつではあるが、数字では推し量れない世界」と述べ、同氏が手掛けた都市空間や電車車両のデザインコンセプトを解説。新型車両のやくも号は、「風景の中で映えること」「風景と響き合うこと」を念頭に新しいデザインを生み出した。講演では複数の提案色を披露し、デザイン決定までの過程を紹介した。講演終盤では、次世代のモビリティデザインにも触れた。