【決算】ナトコ、売上と経常利益が増加
ナトコ(粕谷太一社長)は12月13日、2024年10月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比2・9%増の207億5300万円、営業利益は同1・7%減の12億3200万円、経常利益は同1・2%増の13億7700万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同0・5%増の9億5500万円であった。
セグメント別の業績では、塗料事業は、金属用塗料分野では工作機械向けの受注は前年割れと芳しくないものの、鋼製家具、景観資材向けの意匠性・機能性塗料や屋根用遮熱塗料が増えたことで売上高は前年同期に比べ増加した。建材用塗料分野では主力ユーザーの国内向けの需要は低調であったものの、海外向けの需要増やDICグループから内装建材用塗料の販売事業を2024年7月1日付で譲り受けたことにより、売上高は前年同期に比べ増加した。セグメント利益は、売上高の増加により前年同期に比べ増加した。この結果、売上高は同3・5%増の127億9800万円、セグメント利益は同8・4%増の8億7700万円となった。
ファインケミカル事業は、モビリティ(自動車関連)向けのコーティング剤は、在庫調整により需要が減少したものの、PC、スマートフォンのアクセサリー、光学フィルム向けのコーティング剤は需要の持ち直しの動きがみられ、売上高は前年同期に比べ増加した。セグメント利益は、原材料費や輸送コストなどの増加により前年同期に比べ減少した。この結果、売上高は同5・9%増の26億8100万円、セグメント利益は同18・1%減の6億5100万円となった。
蒸留事業は、既存顧客の生産減に伴い需要が低調に推移したものの、新規案件の獲得により売上高は前年同期に比べ僅かに増加した。セグメント利益は、輸送コストの上昇などの影響により前年同期に比べ減少した。この結果、売上高は同0・1%増の52億7300万円、セグメント利益は同1・5%減の3億7400万円となった。
2025年10月期の連結業績予想は、売上高は同6・0%増の220億円、営業利益は同17・7%増の14億5千万円、経常利益は同8・9%増の15億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同2・5%増の9億8千万円を見込む。