大日本塗料、カーテンウォール塗装フォーラム
大日本塗料は「カーテンウォールコーティングフォーラム2024」を〝カーテンウォール塗装におけるSDGsへの取り組みと環境配慮〟をテーマに、昨年11月29日午後1時から東京都千代田区丸の内の三菱ビル・コンファレンススクエアMプラスで開催した=写真。
フォーラムでは、まず基調講演として、ものつくり大学名誉教授の近藤照夫氏が「金属カーテンウォール塗装に対するSDGsの展開とさらなる環境配慮」をテーマに講演。金属カーテンウォール塗装の分野では、有害物質の使用回避だけでなく、次世代の課題としてカーボンニュートラルが不可避と指摘。塗装時の脱炭素のみならず、塗料原材料の製造並びに搬送、塗料製造、塗装、カーテンウォール部材の搬送・取付け施工、建築物の供用・保全・解体・廃棄のあらゆる段階でCO2排出量の把握と削減の検討が必要になると述べた。
この後、各分野の動向として、企業や団体から発表があった。まず、「丸の内界隈の建築物における環境に配慮した具体的取り組み」として、三菱地所設計の椿宣之氏が説明。近年の代表物件においてアルミカーテンウォール表面処理の変遷と環境性能向上、環境認証への取組みを解説した。
団体からは、「ABAとしてのSDGsへの取り組みと環境配慮」をテーマに、アルミニウム合金材料工場塗装工業会(ABA)の近藤旭氏が登壇。ABAが目指すSDGsとして、有害物質の不使用推進、研究開発推進と環境配慮仕様の普及展開、標準仕様書・標準指針の普及展開、環境配慮型塗装仕様の重要性啓蒙、資格認定制度講習会の実施、素地調整を含む塗装工程の加熱源に再生エネルギー採用などを、会員への調査結果を踏まえて紹介した。
主催者の大日本塗料からは、 環境安全部の岩澤昭氏が「塗料メーカーとしてのSDGsへの取り組みと環境配慮」、金属焼付塗料事業部の北川将司氏が「アルミニウムカーテンウォール塗装分野での環境配慮への取り組み」をそれぞれ説明。岩澤氏は2023年度実績やマテリアリティ策定プロセスとその再設定を、北川氏は二層分離形複合樹脂粉体塗料による取組みについて述べた。
この後、パネルディスカッションに入り、コーディネーターとして近藤照夫氏、パネリストには近藤旭氏、岩澤氏、北川氏が参加して行われた。