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【決算】藤倉化成、増収で利益は大幅伸長

藤倉化成(加藤大輔社長)は2月12日、2025年3月期第3四半期の連結決算を発表した。売上高は、前年同期比6・9%増の426億5600万円、営業利益は同15・7%増の11億3200万円、経常利益は同37・7%増の18億2900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同61・2%増の11億5700万円であった。
 
セグメント別業績では、コーティングセグメントにおいては、自動車向け塗料の国内の販売は、一部顧客の生産停止の影響等もあり低調に推移した。海外の販売は、北米の販売が堅調だった一方、中国、欧州、タイの販売が低調な結果となった。非自動車分野では、化粧品容器用塗料は新規案件の獲得等もあった一方、国内市場の販売不振を受け低調に推移した。ホビー用塗料は中国を中心とした海外での販売が堅調に推移した。この結果、売上高は同0・6%増の223億8500万円、営業利益は同26・7%減の6億6400万円となった。
 
塗料セグメントにおいては、新築用塗料は、主要顧客の回復が想定から遅れており前年を下回る結果となった。リフォーム用塗料は、主要顧客向けに新製品を投入する等シェアアップに取り組み、受注が増加したことにより販売は堅調に推移した。この結果、売上高は同3・4%増の88億9800万円、営業利益は同60・7%増の2億6300万円となった。
 電子材料セグメントにおいては、PC向けやカーナビディスプレイ向け製品の販売が好調に推移した。車載用のシートベルト向け製品は後部座席の着用義務化の動きもあり、需要が底堅く推移した。この結果、売上高は同22・9%増の30億2800万円、営業利益は5200万円(前年同期は営業損失1億1千万円)となった。
 
化成品セグメントにおいては、トナー関連材料、粘・接着剤ベース関連向けは概ねすべての分野で好調な結果となった。メディカル材料分野は、糖尿病診断薬はほぼ前年並みだったが、その他の分野で苦戦を強いられ低調に推移した。この結果、売上高は同9・7%増の34億8600百万円、営業利益は同1881・7%増の1億4700万円となった。
 
合成樹脂セグメントにおいては、上期に好調に推移した新規獲得案件の北米向けのアクリル樹脂原料の販売が、下期に入り供給過多となり、低調に推移した。リチウムイオン電池用増粘剤の販売も引き続き低調な結果となった。この結果、売上高は同42・0%増の48億6千万円、営業利益は同48・6%減の600万円となった。