【レポート】オートサービスショー2017
第35回オートサービスショー2017が6月1日から3日間、東京都江東区有明の東京ビッグサイトで延べ約3万8298人を集め開催した。前回開催より、来場者が1741人上回り、盛況のうちに閉幕した。今回のテーマは「支えよう、次世代の 車社会を」。現在、自動車の自動運転の開発が進む中で、自動車整備や板金塗装の諸問題の解決を提案する企業の出展が見られた。
自動車補修用塗料を扱うメーカー・販社の出展ブースでは、アクサルタコーティングシステムズ、アクゾノーベル、イサム塗料、関西ペイント販売、大日本塗料、日本ペイント、BASFジャパン、ロックペイントが新製品含む注力製品をPRした。
各社ブースを見渡すと、キーワードは、「生産性」、「教育」、「環境・安全」と言ったところであろうか。生産性、教育の観点では、測色機をはじめとする「調色システム」が主役である。実車のボディカラーを測色機で計測し、コンピューター調色で近似配合を指示するものであるが、カラーデータの共有化が進みそうだ。
事業者共有、グループ企業内共有、さらには、カラーデータのクラウド保存により、他ユーザーとの共有ができるシステムもこの展示会で登場した。そもそも、日本車は輸入車に比べ塗色が豊富で膨大なカラーコードが存在する。このため調色作業に時間が掛かり、作業者の熟練度や塗色により、バラつきのある作業であった。このシステムの導入により調色作業を標準化し、平均調色作業の回数を半減させ、調色時間も50%~60%削減できるという。調色の教育時間が短縮された分、塗装作業に集中させ習熟が早まるというケースもある。
「環境・安全」という面では、各社水性塗料を前面に打ち出す。外資系メーカーがリードしていた水性塗料であったが、2年前のオートサービスショーでは、関西ペイント販売が水性塗料1製品で勝負。それから2年が経ち同社は、採用実績を着実に増やしてきている。ほか日系メーカーも追随し、営業を強化してきている。各社ブースレポートはこちら。