WEB塗料報知|塗料・塗装、コーティング業界のプラットフォーム

NCC、信州で工業ペイントショー

好評だった出展者講演会

塗料商社NCC(長野県伊那市)は、11月12日午前10時から、長野県安曇野市の信州安曇野イベントホール スイス村サンモリッツにて「2017工業ペイントショー in 信州」を開催した。

このイベントは、長野方面で精力的に工業用を中心とした塗料・機器設備販売を手掛ける同社が毎年行っているものだが、今回は塗料メーカー、塗装機メーカーそして塗装・加飾加工業の各分野から総勢30社がブース出展を行い、工業塗装の一大ペイントショーとなった。あわせて、〝工業塗装のつながりと未来〟をテーマとしたオープニングセレモニーでのトークセッション、ならびに各分野の最新情報を解説する出展社講演会も行われ、来場者は業界の最新動向を情報収集することができた。

冒頭のオープニングセレモニー トークセッションでは、日本工業塗装協同組合連合会(日本工塗連)会長 髙橋正氏、タクボエンジニアリング代表取締役 ・元日本塗装機械工業会(CEMA)会長 佐々木栄治氏、NCC 代表取締役 原田学氏を迎えて、塗料報知新聞社発行の『塗布と塗膜』編集長の司会進行のもとに行われた。

「『工業塗装』がモノづくりの最先端であるために、未来へのヒントは〝横のつながり〟 今、ここが新たな出発点」をテーマに、工業塗装を取り巻く現状、業界の発展、工業塗装の将来図や未来の可能性について、熱い討論が交わされた。特に髙橋氏は「塗装を花形業種にしたい」と語り、持続的成長可能な社会づくりのため、工業塗装が果たせる役割と、そのために日本工塗連が各方面に連携を図っていく構想について、用意した資料を披露。それを受けて工業塗装、塗装機メーカー、塗料・機器設備販売のそれぞれの立場から、互いに〝つながる〟を成し遂げていくうえでの課題と可能性について知見を出し合い語り合った。このトークショーは、聴講者に加えて来場者からも大きな注目を集めた。

同イベントは、今回は塗料メーカー、塗装機メーカー、塗装事業社が各10社、総勢30社もの出展があり、300人近い来場者を集めた。特に、塗装事業者からの出展では、日本工業塗装協同組合連合会、埼玉工業塗装協同組合、東信工業塗装研究会が合同ブースを設けたほか、これら組合の会員企業も個別に出展を行い、自社の優れた塗装技術や開発商品を大いにアピールする機会としても活用。来場者も精緻・美麗な塗装見本の数々を手に取りながら興味深く見入っていた。

この他にも、ホール中央の講演会会場では、出展企業による7件の講演会が行われ、塗料・塗装の最新技術が紹介された。こちらも多くの聴講者が熱心に耳を傾けた。講演の内容は次の通り。
 ①「塗装の未来が変わる」小島光氏(タクボエンジニアリング 開発部 マネージャー)
 ②「高輝度特殊仕上げ塗料の開発」上村裕一氏(大豊塗料 工業用開発部)
 ③「接着革命で、新しいモノづくりのきっかけに!」木下久義氏(フロントクロス 代表取締役社長)
 ④「スマートファクトリーに繋がる塗装機器・システムのIoT化構想」加藤雅宏氏(旭サナック 塗装機械事業部 技術開発部 部長)
 ⑤未来型機能性材料のご紹介」伏見慶一氏(ナトコ 中央研究所 樹脂グループマネージャー)
 ⑥「乾燥炉における原単位の削減と生産性向上のご提案」増川深理氏(桂精機製作所 東京燃焼機課 副課長)
 ⑦「機能性塗料開発の方向性」村上泰氏(信州大学 繊維学部 副学部長)