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菊水化学工業、多機能の断熱セラミック塗材

菊水化学工業は、日進産業と共同販売している断熱セラミック塗材「キクスイ ガイナ」の拡販に力を入れている。同製品は、日本の宇宙ロケット開発技術を応用して生み出された製品である。すなわち、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発した、ロケットの先端部(フェアリング)に塗布することで打ち上げ時に機体および人工衛星を守る断熱技術を応用し、一般の建築物向けの断熱セラミック塗材として販売したものである。それゆえ、本製品はJAXA COSMODEのロゴマーク付与第1号商品にもなっている。

その効果としては、まず建物外部へ塗装すると日射を効率良く反射し、夏季に建物内が暑くなる原因となる熱の発生を抑える「暑さ対策」がある。

次に、建物内部(内壁・天井)に塗布し冬季室内で暖房を使用すると、塗布面の温度が瞬時に上昇し、室内側へ赤外線を効率的に放射することで、暖かい室内環境を創出でき、「寒さ対策」にも効果を発揮する。

また、自動車や電車の音といった、建物外部から侵入してくる音および人の話し声や生活音といった建物内部からの音の漏れを抑えることができる「騒音対策」も挙げられる。

さらに、静電気によって付着する臭いや汚れ物質の影響を抑え、また、空気中の物質の浮遊を抑えるため、効果的に消臭・空気質改善効果を発揮するので、「臭い対策」にも効果が期待できる。

その他の効果としては、周辺の温度変化に適応する特性を持っているため、塗膜面が室温にあわせて同じ温度に近づくことにより「防露」効果も発揮。

また、紫外線に対してもっとも強いセラミックを多層化しているので、通常の塗料の23倍の耐久性を持ち、さらに、断熱・遮熱性能により、建物の膨張・収縮を最小限に抑えることができるので、建物の「耐久性」向上にも貢献する。

なお、同製品は水性で、内装用ではF☆☆☆☆(フォースター)を取得しているなど安全面にも配慮されているほか、国土交通大臣から不燃材料としても認定をされている。