TPC、「PaintSquare Connect 2020」開催
産業用および商業用コーティング業界全体の専門家が一堂に会する仮想イベント「PaintSquare Connect 2020」が11月10〜12日の3日間開催された。主催はTechnology Publishing Company(TPC)、協賛はCarboline、Finishing First(Powered by LMCI)、McBrayer&Associates、Sherwin-Williamsと名を連ねる。CEOのBrionPalmer氏は「2020年は進行中のCOVID-19パンデミックにより、コーティング業界の専門家が直接会うことができなかった。初めて開催した今回の仮想会議イベントは成功だった」と述べた。
イベントの概要は5月31日までオンラインでアーカイブにアクセスが可能で、ライブ部分を見逃したり、セッションを再訪したり、出展社をチェックしたい場合は、それらのイベントの記録を見ることができる。訪問者は製品やサービスについて出展社に質問を送ることも可能である。
TPCは保護、船舶、工業用コーティング業界をカバーする企業間メディア企業である。さまざまな市場データと洞察ツール、およびカスタムメディアのキュレーションを提供する。コーティングおよび関連する建設資材の選択と使用のベストプラクティスに関する情報を広めることにより、これらの分野の科学技術を進歩させることを使命とする。同社の事業の2つの基礎は、①サプライヤー、指定者、施設所有者、請負業者など、ビジネスセグメント内のバリューチェーン全体にわたっての読者にサービスを提供すること ②業界のトップ思想家をアドバイザーや寄稿者として採用することにより、最高品質のコンテンツを作成することにある。
「PaintSquare Connect 2020」は、初の仮想空間でのイベントで参加の登録は無料。基調講演をはじめ広範囲にわたるカリキュラム、最新の製品情報、および業界のパイオニアのリーダー達と交流する機会が設けられた。
カリキュラムは4つのトラックに分けて実施された。
▽トラック1:保護および海洋コーティング産業、および海洋構造物を保護するための新しいテクノロジーと推奨システム
▽トラック2:商業用コーティングおよびソリューション。商業用建物および構造物の持続可能な保護のための技術、アプローチ、製品
▽トラック3:表面処理、コーティングプロジェクトで高品質の表面処理結果を達成するためのベストプラクティスと革新的な製品ソリューション
▽トラック4:装置関係
登録者は4つのオンライン「製品パビリオン」にアクセスして、大手企業からの最新の製品やイノベーション技術を閲覧したり、オンラインブース内でコールバックを要求したり、会議をスケジュールすることができた。その他、ウェブセミナー、製品の実演ビデオ、多様なエキスパートやイノベーターによるパネルディスカッションなどが行われた。また、招待状のみの企画として、業界の主要なサプライヤーとの1対1の会話の場としてバーチャルレセプションやバーチャル会議に参加できるコーナーを設けた。
【基調講演】
11月11日に基調講演が4つのトラックに分かれて開催された。概要は次の通り。
基調講演は、『建設リーダーの成長マインドセット』のテーマでMark Breslin氏(Sherwin-Williams主催)が、考え方、学び、行動を高めることにより、建設リーダーとしての専門的な役割をより効果的に果たす方法について話した。
保護&海洋の基調講演では、『調達:塗装作業を成功させる秘訣』のテーマでWarren Brand氏(Sherwin-Williams主催)が講演した。内容は直径96フィート×高さ31フィートの嫌気性消化槽の問題で同氏のチームが主任コンサルタントを務めたケーススタディだった。
商業の基調講演では、『成功の法則:国立施設および公益事業への世界クラスのサービス』のテーマでGary Rabine氏(Sherwin-Williams後援)がプレゼンテーションを行った。現在のビジネス状況をより楽しく、収益性の高いものにし、大成功を収めるためのガイダンスとインスピレーションを提案した。
表面処理の基調講演では、Ric Beard氏が(CRW主催)『イノベーションか洞察か?』というテーマで講演した。 効果的に改善を行い、革新的な伝承技術に挑戦し、結果を正確に調査し分析することが重要だと述べた。
【イベント終了後のオンラインサービス】
昨年11月の初の仮想イベントは、プレゼンター、出展社、スポンサー、出席者、スタッフの協力で成功した。イベント形式は、これまでのコーティングの専門家を対象とした現実のイベントとは全く異なるバーチャルの新しい試みであった。前述したとおり、イベントの概要は5月31日までオンラインでアーカイブにアクセスが可能である。さらに新規希望者もPaintSquare Connect登録ページにアクセスして無料登録することができる。締切日まで探索する日数が残っており、対象はアメリカだけでなくグローバルなので日本の塗料専門家も参加できる。主催者は積極的な活用を呼び掛けている。