エスケー化研、MOCA非含有防水材を開発
エスケー化研は、安全性の高い歩行可能なウレタン塗膜防水材「アーキルーフUAエコ」を開発した。屋上やベランダ、バルコニー等の防水材に使用される従来のウレタン塗膜防水材は、優れた伸びと強靭性を確保するため、特定化学物質予防規則の対象物質となるような成分を含むケースが多く、その取り扱いは健康に影響を及ぼさないよう細心の注意が必要であった。
同社では新開発の特殊ポリウレタン樹脂を採用することにより、特定化学物質予防規則に該当するような成分、さらに厚生労働省の室内環境汚染の関するガイドラインに掲げられている13物質をも含有しない製品の開発に成功した。
さらに上塗りに「水性アーキトップU」の水性タイプの製品を使用することで、より環境に配慮した仕様を組むことができるようになった。密着補強工法、密着工法、通気緩衝工法など様々な工法に対応している。また、ウレタン塗膜防水の遮熱工法として同様に環境を配慮した「クールタイトHI-エコ工法」も開発した。より安全な製品設計と環境に配慮した仕様を組むことにより、一層の利用が進むものと期待を高めている。
一般的に2成分形のウレタン塗膜防水材の手塗りタイプには、特定化学物質が含まれている。今話題になっているのが主剤に含まれるトリレンジイソシアネート(TDI)と硬化剤に含まれる「3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン」(通称:MOCA)である。この特定化学物質の重量1%を超えて含有しているウレタン塗膜防水材を施工する場合は特定化学物質障害予防規則が適用される。これにより施工記録の保存や混錬場所でのばく露防止装置設置など、防水工事会社のコスト負担や施工管理が複雑になっていた。
製品概要は以下の通り。
◇特長:①優れた防水性 ②優れた耐久性 ③安全性 ④環境適応性◇用途:屋上、ベランダ、バルコニーなど◇荷姿:主剤6㎏缶、硬化剤12㎏石油缶◇艶の種類:艶有(水性アーキトップU)
◇設計価格:アーキルーフUAエコ密着補強工法(3㎜厚)8,900円/㎡(税別)