【決算】アネスト岩田、 売上増も利益減で着地
アネスト岩田(深瀬真一社長)は8月9日、2025年3月期第1四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比2・5%増の124億8400万円、営業利益は同19・9%減の10億1700万円、経常利益は同14・8%減の17億400万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同23・5%減の10億5200万円となった。
セグメント別の業績では、日本は、圧縮機製品では中小企業の収益性鈍化により汎用圧縮機の売上が減少。真空機器製品では、半導体製造装置関連向け販売は堅調に推移も、一般産業向け真空ポンプの売上が減少。塗装機器製品では、自動車補修市場向けスプレーガンの需要は堅調に推移も、前連結会計年度における一部機種の販売中止の影響により売上は減少。塗装設備製品では、設備投資に対する慎重な姿勢の継続により、環境装置並びに自動車部品塗装向け塗装設備の売上が減少した。この結果、売上高は同10・9%減の55億5900万円、利益は同28・4%減の5億5200万円となった。
欧州は、圧縮機製品ではOEM先需要動向の変化によりオイルフリー圧縮機の売上が減少。塗装機器製品では、自動車補修市場並びに木工市場向け塗装ユニットに加え、エアーブラシの売上が好調に推移した。この結果、売上高は同11・1%増の26億1100万円、利益は同13・7%減の2億7900万円となった。
米州は、圧縮機製品ではアメリカにおいて医療および車両搭載向け並びに汎用市場向け圧縮機の売上が増加。真空機器製品では、半導体製造関連向けおよび装置メーカ向け真空ポンプの売上が増加。塗装機器製品では、自動車補修市場向けスプレーガン販売の奏功に加え、木工市場向け塗装用ユニットの売上が増加した。この結果、売上高は同16・6%増の19億円、利益は同56・1%増の2億4800万円となった。
中国は、圧縮機製品では引き続き輸出販売が好調に推移。真空機器では、装置メーカ向け真空ポンプにおいて前期のようなスポット需要がなく減少。塗装機器製品では、国内販売は需要縮小の状態が継続し、売上は減少。塗装設備製品では、前連結会計年度比において受注残高が増加傾向にある中、産業機械部品塗装向け塗装設備の売上が増加した。この結果、売上高は同2・4%増の29億7500万円、利益は同23・1%増の1億6600万円となった。
その他は、圧縮機製品ではインドにおける需要が拡大している一方、タイをはじめとした東南アジアやオーストラリアで汎用圧縮機の売上が減少。塗装機器製品では、台湾においてスプレーガンの売上が減少。塗装設備製品では、インドにおける自動車部品塗装向け塗装設備の売上が増加した。この結果、売上高は同1・1%減の21億4900百万円、利益は同24・4%減の2億4千万円となった。