WEB塗料報知|塗料・塗装、コーティング業界のプラットフォーム

【決算】アトミクス、売上増も収益落ち込む

アトミクス(宮里勝之社長)は8月9日、2024年3月期第1四半期の連結決算を発表した。
 
売上高は前年同期比3・8%増の26億1600万円、営業損失は1800万円(前年同期は営業利益5100万円)、経常損失は900万円(同経常利益5700万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は1400万円(同四半期純利益3300万円)となった。
 
新型コロナウイルス感染症の分類引き下げにより社会経済活動が正常化に進んでいる一方、長期化するロシア・ウクライナ問題に起因した原材料・エネルギー価格を始めさまざまな物価上昇が続き、依然として先行き不透明な状況が続いている。このような厳しい環境の中、「安全・安心・快適に寄与する製品」の開発を進め持続可能な社会の実現に貢献できるよう活動し、また高収益体制を目指すべく顧客志向を徹底し、各事業部の深化を図るとともに、当期より定年を65歳に延長し経験豊富な人材の活用等を行い体質強化に努めてきた。しかし、原材料価格の高騰が続き利益確保が難しい状況となった。
 
セグメント別業績で、塗料販売事業の建築用塗料は工場屋根において遮熱関連製品が伸長し、一部製品の価格改定効果もあり前年を上回った。床用塗料は、同社が主力顧客としている工場ユーザーの設備投資が控えられたため前年を下回った。道路用塗料は自動車の逸脱防止対策および歩行者の安全確保の観点から区画線等の引き直しが行われたことや、サミットや国体により路面標示材を始め道路製品全体が伸長し、前年を上回った。家庭用塗料は、新規ホームセンターへの企画提案活動を行い販路拡大が順調に進んだ。また、一部製品の価格改定を行ったことで前年を上回った。この結果、売上高は同5・3%増の25億6900万円となった。
 
施工事業は、工事受注および進行している工事件数が減少したため前年を下回った。この結果、売上高は同40・8%減の4700万円となった。