【決算】コニシ、増収で営業・経常利益増
コニシ(松端博文社長)は4月25日、2024年3月期連結決算を発表した。売上高は前年同期比7・8%増の1329億6900万円、営業利益は同38・6%増の102億8600万円、経常利益は同36・3%増の108億600万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、2023年3月期第2四半期決算において固定資産の譲渡による固定資産売却益を計上したことから同26・8%減の73億4400万円であった。
セグメント別では、ボンドは、一般家庭用分野において、ホームセンター向けやコンビニエンスストア向けが堅調に推移。住関連分野では、建築コストの上昇による新設住宅着工戸数の減少を受け、内装工事用の販売数量は減少した。産業資材分野では、紙関連の用途向けの水性接着剤の販売数量は減少したものの、自動車等に使用される弾性接着剤の販売数量が増加。建築分野および土木分野では、改修工事案件の増加に伴い、建築・土木用シーリング材やはく落防止工法に使用される材料の売上が増加した。接着剤やシーリング材に使用される原材料価格の高騰は依然として継続しているものの、製品販売価格への転嫁が進捗し、売上高、営業利益は伸長した。この結果、売上高は同3・9%増の716億2700万円、営業利益は同45・7%増の66億900万円となった。
化成品は、化学工業分野では樹脂原料の販売が減少。自動車分野では半導体不足の解消や新規採用によりハイブリッド車向け商材が好調に推移した。電子電機向け商材は、パソコンやタブレット端末、スマートフォン等の個人消費者向け商品の需要低下の影響を受けて、関連商材の販売が減少した。丸安産業はコンデンサ用商材が減少した。この結果、売上高は同13・4%増の393億500万円、営業利益は同4・0%増の13億1500万円となった。
工事事業は、公共事業を中心としたインフラおよびストック市場の補修・改修・補強工事が引き続き好調に推移し、工事の進捗も良好であったため、関係工事会社5社ともに売上高、営業利益が大きく伸長した。また、2023年1月に子会社化した中信建設も売上・利益の増加に寄与した。この結果、売上高は同12・0%増の218億5700万円、営業利益は同39・7%増の22億4400万円となった。
その他は、不動産賃貸業等で、売上高は同2・0%減の1億7800万円、営業利益は1億2400万円(前年同期は200万円)となった。
2025年3月期の通期業績予想は、売上高は同4・5%増の1390億円、営業利益は同4・0%増の107億円、経常利益は同1・8%増の110億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同0・8%増の74億円を見込む。