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中国塗料、売上伸長で増益に転ず


中国塗料(伊達健士社長)は10月31日、2023年3月期第2四半期の連結決算を発表した。
 
売上高は前年同期比8・5%増の444億6800百万円、営業利益は同78・5%減の2億3400万円、経常利益は同35・4%減の8億6300万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は3100万円(前年同期は純利益9億4600万円)となった。
 
セグメント別で、日本は、船舶用塗料で新造船向けの需要回復に加え、原材料価格高騰を受けて新造船および修繕船向けの販売価格見直しを行ったことなどから売上高が増加。工業用塗料においても、販売が堅調に推移した。その結果、売上高が同18・7%増の184億5100万円、セグメント損失は前年同期比4億800万円減益の4億6600万円となった。
 
中国は、船舶用塗料で修繕船向けを中心に原材料価格高騰を受けて販売価格見直しを行ったこと等から売上高が増加したものの、工業用塗料では需要が低調に推移した。その結果、売上高が同22・3%減の59億9800万円、セグメント損失は前年同期比5億7700万円減益の8億8200万円となった。
 
韓国は、船舶用塗料で造船所における工程遅延の発生により主力の新造船向けの販売が低調に推移。その結果、売上高が同17・3%減の30億5400万円、セグメント損失は前年同期比3500万円減益の3億2200万円となった。
 
東南アジアは、修繕船向けを中心とした船舶用塗料や重防食塗料において原材料価格高騰を受けて販売価格の見直しを行ったこと等から、売上高が同16・2%増の68億4500万円、セグメント利益は同18・9%増の9億7900万円となった。
 
欧州・米国は、船舶用塗料で堅調な需要が継続した中、高付加価値製品の拡販に注力したことなどから主に修繕船向けの販売が伸長。その結果、売上高が同24・6%増の101億1800万円、セグメント利益は同9・4%増の3億300万円となった。
 
また、2023 年3月期通期の連結業績予想については、為替影響による海外売上の押し上げや、原材料調達コストの上昇に見合った販売価格の見直しが進んでいることに加え、主力の船舶用塗料の販売が今後も好調に推移することが見込まれることから、売上高は8・4%増の900億円に修正した。利益面では、販売価格の見直しが進んでいるとともに、原材料価格の上昇が一服傾向にあること等から採算が大幅に改善することが見込まれ、特別利益として投資有価証券売却益の計上を予定していることから、営業利益は400%増の25億円、経常利益は287・5%増の31億円、親会社に帰属する当期純利益は566・7%増の20億円に修正した。