グローバル塗料メーカー 原材料高で営業利益減
グローバル塗料メーカーBIG3の2022年上半期(第2四半期〈2022年1月~6月〉)の業績を集計した。
原料価格の高騰を製品価格に転嫁したことで、売上は過去最高レベルに到達。一方で、利益増を確保するほどには至っておらず減益となった。工業向けでは中国のロックダウンの影響受けるものの、コイルおよびパッケージ分野の塗料は全地域で増加している。
シャーウィン・ウィリアムズの2022年第2四半期通期(1月~6月)の売上高は約108億7100万ドル、前年同期比8・3%増加した。一方、営業利益は原材料価格や販売費・一般管理費が足かせとなり、10・5%減の約15億7530万ドルとなった。
第2四半期(4月~6月)において、米国グループの既存店売上高は6・4%増加、新築・改修ともに2桁の伸びを示した。セグメント利益については原材料価格高騰の影響で3・7%の減少。分野別では、重防食&船舶、DIY分野が停滞し利益を押し下げた。
PPGの第2四半期通期の売上は約89億9900万ドルで、前年比9・2%増加した。営業利益は製品の価格改定を行うも原材料価格の上昇分を相殺できず、9・3%減の約13億9100万ドルであった。
建築、自補修、航空機用途のパフォーマンスコーティングス部門の第2四半期は、約29億2900万、前年比6・5%の増加。主に販売価格の上昇と買収効果により増加した。建築は、米国市場は堅調の動きを見せるが、EMEA地域において減速している。一方、自動車補修、航空宇宙向けが回復を見せており約10%増加した。
アクゾノーベルは、第2四半期通期売上は、約53億7800万ドルで、前年同期比12・7%増加した。営業利益は437億ドルとなり同36・4%減少した。
第2四半期の建築用市場の売上はEMEA地域以外を除いて堅調に推移。前年同期比約9%増の11億8200万ドルであった。アジア地域においては南アジアの需要が堅調。中国は、数量が減少するものの高価格帯の需要増により下支えした。※1ユーロ=1・0ドルで計算。