【決算】大伸化学、国際情勢受け出荷量減少
大伸化学(堀越進社長)は11月8日、2024年3月期第2四半期の連結決算を発表した。新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行により行動制限や海外渡航制限等も緩和され、外食・宿泊・娯楽等の経済活動の正常化が進んだことにより、緩やかな回復基調が見られた。しかし、長期化するウクライナ情勢等による資源価格の高騰、世界的な金融引締めや急速な円安進行により、景気の先行きは依然として不透明な状態が続いている。同社が主として関連する塗料業界においては、こうした経済環境下で出荷数量は減少した。このような情勢のもと、同社の製品出荷数量は6万6304トンとなった。
売上高は、国内の原油・ナフサ市況が前年同期に比べ低水準で推移し販売単価が下落したため、160億7900万円となった。
利益面については、効率的な原材料購入の推進および新規需要の開拓に努めたが、一部の原材料価格の上昇や一般管理費の増加、さらに運送費の上昇等があった。その結果、営業利益4億6200万円、経常利益5億3200万円、親会社株主に帰属する四半期純利益3億5500万円となった。
主な品目別の売上高は、単一溶剤類が62億4900万円、印刷用溶剤類が29億5千万円、単一溶剤を中心とした商品が23億500万円、特殊シンナー類が16億7600万円、塗料・その他が11億2600万円、洗浄用シンナー類が10億9200万円、ラッカーシンナー類が3億7300万円、合成樹脂塗料用シンナー類が2億9100万円であった。