ＷＥＢ塗料報知｜塗料・塗装、コーティング業界のプラットフォーム

ＤＩＣは、ドイツＢＡＳＦ社が保有する顔料事業であるBASF Colors and Effects（以下、ＢＣＥ）の資産および株式の買収を完了したと6月30日に発表した。同取引は２０１９年８月に取得金額９億８５００万ユーロ（１１６２億円）で事業を買収することで合意していた。

ＢＣＥは、欧州を中心にグローバルに拠点を有し、高級顔料、エフェクト顔料（化粧品向け）及び特殊無機顔料を展開しており、ＢＣＥが保有する技術、製品、生産設備、サプライチェーン及び顧客サービスなどの事業ポートフォリオは、ＤＩＣとの重複が少なく製品補完性が高いと判断していた。同買収により、両社が保有するポートフォリオが相互に補完され、ディスプレイ、化粧品、塗料、プラスチック、インキ、スペシャリティ用途などの製品群を更に拡充し、競争力を高めていく。

ＤＩＣの猪野薫社長は、「中期経営計画『ＤＩＣ１１１』において掲げた２０２５年マイルストーン目標（売上高１兆円、営業利益１千億円、純資産５千億円）を早期に実現するうえで、今回のＢＣＥの買収が戦略上、重要な事業ポートフォリオの補完になるものと考えている」とコメントしている。