大日本塗料、神東塗料にTOB
2025.02.17
大日本塗料は、6日開催の取締役会において、住友化学の持分法適用会社である神東塗料の普通株式を金融商品取引法に基づく公開買付けにより取得することを決議したと発表。これにより大日本塗料は、神東塗料を子会社化するためTOB(株式公開買い付け)を実施する。
筆頭株主である住友化学は保有する全株式(45・1%超)について、TOBに応募する契約を締結した。大日本塗料はTOBの成立を条件として、神東塗料が実施する第三者割当増資も引き受け、増資後所有割合にして50・1%に相当する対象社株式を所有することになる。TOBと第三者割当増資による株式取得額は16億円強を見込む。大日本塗料は、神東塗料を子会社にした後も上場を維持する方針を示している。
神東塗料は1938年に住友化学と資本技術提携を締結している。同社は、2022年に発覚した水道管用合成樹脂塗料の一部で、日本水道協会の規格の認証を不正に取得していた問題もあり、業績悪化が続いていた。
住友化学は「大日本塗料との提携で、神東塗料は販売機会の拡大やコスト削減、新規の設備投資で生産性向上が見込める」として持ち分法適用会社から外すことを判断。大日本塗料は神東塗料をグループに加え、競争力の強化につなげる。