【決算】藤倉化成、売上増で利益3桁伸長
藤倉化成(加藤大輔社長)は8月8日、2025年3月期第1四半期の連結決算を発表した。売上高は、前年同期比13・0%増の145億600万円、営業利益は同106・4%増の3億7千万円、経常利益は同94・0%増の5億6400万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同275・1%増の3億8200万円であった。
セグメント別業績では、コーティング部門は、プラスチック用コーティング材を取り扱うコーティングセグメントにおいて、国内の自動車向け塗料では主要顧客の国生産停止の影響等もあり需要は低調に推移。海外の販売においては、北米、インド向けの販売が好調に推移した。一方、中国、アセアンでは、日系メーカー販売苦戦の影響もあり低調に推移。化粧品容器塗料においては、日系化粧品メーカーの販売不振が続いており低調に推移した。ホビー用塗料は中国向けを中心に堅調に推移した。この結果、売上高は同7・8%増の75億6600万円、営業利益は同26・6%増の2億4千万円となった。
塗料部門では、建築用塗料を取り扱う塗料セグメントにおいて、新築用塗料では主要顧客の受注回復の動きが遅く、需要が低調に推移。リフォーム用塗料では主要顧客の受注が回復傾向にあり、販売が堅調に推移した。この結果、売上高は同4・3%増の29億8100万円、営業利益は同43・6%増の6100万円となった。
電子材料部門は、導電性樹脂材料などを取り扱う電子材料セグメントにおいて、電子部品関連製品が回復傾向にあり、PC、スマホ、カーナビ関連製品の販売が堅調に推移した。この結果、売上高は同10・0増の8億7700万円、営業利益は1千万円(前年同期は営業損失5800万円)となった。
化成品部門は、トナー関連材料、粘・接着剤ベースやメディカル材料を取り扱う化成品セグメントにおいて、トナー関連材料は電荷制御剤を中心に販売が堅調に推移。また汎用粘着剤の販売も堅調に推移した。主力の糖尿病検査試薬は好調に推移も、原料ラテックスの販売は海外での販売が低調に推移した。この結果、売上高は同5・9%増の11億1800万円、営業利益は同22・2%増の1800万円となった。
合成樹脂部門では、子会社藤光樹脂などが取扱い樹脂製品の仕入れ・販売を行う合成樹脂セグメントにおいて、リチウムイオン電池向け製品の販売が引き続き好調に推移。また新規獲得した北米向けのアクリル樹脂原料の出荷が好調にスタートした。この結果、売上高は同75・8%増の19億6500万円、営業利益は4100万円(前年同期は営業損失1千万円)となった。