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イサム塗料東京支店、特約店研修会を開く

イサム塗料・東京支店は、「2024年度特約店研修会」を6月22日午前10時から埼玉県戸田市喜沢南の同支店で開いた。今回は、自動車業界動向の解説や、環境対応製品、2024年新製品について紹介した。
 
開会に当たり、齊藤滋治支店長は「日本塗料工業会の2023年度の需要実績見込は、全体では前年比98%と微減している。自動車補修でも94・6%と前年より下がっている。2024年度の需要予測では全体で100%と横ばい、自動車補修では101・6%と微増の予測である。我々としては販売数量、販売金額ともこれより増やすよう勝負していく。一軒一軒のお客様がより使いやすく、作業効率を上げられるシステムを作っていこうと思っている。今後とも一層の関係強化を図っていきたい」とあいさつした。
 
研修会では、まず自動車業界の動向について、同支店販売課課長の梅田裕一朗氏が①特定整備と先進安全技術の高度化、②対応評価の見直し、③労働安全衛生法改正について、それぞれ解説。特定整備は4月から義務化されたものの、日本自動車車体整備協同組合連合会の会員工場でも約半数が未取得であること、廃業工場の増加や工場規模の二極化(大型化・専業化)、FINES(インターネットを活用した整備情報提供システム)など技術情報取得が重要と、課題点を挙げた。
 
また、労働安全については、リスクアセスメント対象物質が4月から234物質追加されたこと、このうち67物質は濃度基準値が追加されたこと、がん原性物質への対応(結晶質シリカ、酢酸ビニル)、4月から保護眼鏡・保護手袋の着用と保護具着用責任者の選任が義務化されたことを説明。さらに、化学物質管理者の選任、雇い入れ時に化学物質の安全衛生に関する教育の必要、濃度基準値設定物質や健康診断に関して討議する必要についても紹介した。
 
新製品説明と実習では、製品はPPバンパー素地へのダイレクト塗装を実現する希釈剤「PPエコブレンダー」、自動車ヘッドライトレンズ補修用2液型クリヤー塗料「レンズリフォーマー3」、車両下回り厚膜型1液水性防錆塗料「ハイアートCBエコ 水性防錆コートブラック」、スプレー塗装型2液不飽和ポリエステルパテ「ノンスチレンスプレーパテ」(開発中)、水性2液ウレタン塗料「ポセイドン5000」、特殊チッピング塗膜再現に対応し厚膜性やタレ止め性、模様形成性が向上するチクソ性付与の粉末添加剤「ビーストブースト剤」をラインアップ。各製品の特長を活かす塗装実演を交えて説明した。

実車を用いて水性ベースコートを塗装実演

 
製品説明・実習のハイライトは、実車(ホンダ・フィット、シルバーメタリック塗装)を用いたもの。作業効率を向上させ、塗装拘束時間の短縮を実現した自動車補修用水性ベースコート「CRONOS HD」の説明と塗装作業を公開した。併せて、磨き性が向上した環境対応型耐スリ傷性向上クリヤー「AXELスピカクリヤーTエコPlus」も説明した。