【決算】2022年度3月期 第1四半期 関西ペイント
利益面で3桁増に 売上も2桁増
関西ペイント(毛利訓士社長)は8月6日、2022年3月期第1四半期の連結決算を発表した。同期の売上高は前年同期比25・2%増の977億6700万円、営業利益は同126・7%増の87億3千万円、経常利益は同123・2%増の116億1100万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同148・6%増の53億4600万円であった。
セグメント別の業績では、日本の自動車分野は、新車用分野および自動車部品向け塗料では自動車生産台数が前年より増加、工業分野では産業機械向け塗料などが堅調に推移、船舶分野は修繕船向けが堅調に推移、自動車分野(補修用)および防食分野は国内市況の回復を受け、各分野ともに売上は前年を上回った。しかし、建築分野では家庭用塗料の需要低下により、売上は前年より減少した。これらの結果、売上高は同10・3%増の343億7千万円、経常利益は同60・1%増の40億7300万円となった。
インドの自動車分野および建築分野では、新型コロナウイルス感染症第2波による経済活動低迷の影響を受けたものの、前年が年初における新型コロナウイルス感染症拡大を抑止するためのロックダウンの影響を大きく受けていたこともあり、売上は前年を大幅に上回った。この結果、売上高は同130・8%増の211億3700万円、経常利益は同275・0%増の22億3200万円であった。
欧州のトルコでは、自動車生産台数の減少により自動車分野での売上は前年を下回ったが、工業用分野の堅調な需要に支えられ、売上は前年を上回った。その他欧州各国でも、工業用分野および建築分野を中心に堅調な需要に支えられ売上は増加した。利益は売上高が増加したことに加え、持分法投資利益増などにより増加した。これらの結果、売上高は同12・4%増の180億7600万円、経常利益は同197・4%増の15億6千万円となった。
アジアでは、中国において自動車分野が自動車生産台数の回復を受けたこと、工業分野は産業機械向け塗料が堅調に推移したことで、いずれも売上は前年を上回った。インドネシアでは、自動車生産台数の減少で、売上は前年を下回り、一方タイおよびマレーシア では、自動車生産台数の回復を受け、売上は前年を上回った。これらの結果、売上高は同16・8%増の149億9800万円、経常利益は同120・8%増の27億500万円であった。
アフリカでは、南アフリカおよび近隣諸国の経済は新型コロナウイルス感染症拡大により厳しい状況が続いたが、建築分野の需要を取り込んで南アフリカ地域の売上は伸長した。東アフリカ地域においても、建築分野において堅調な需要を取り込み売上は伸長した。また、前年度から不採算事業の整理および固定費の削減を進めた結果、収益性が改善された。これらの結果、売上高は同3・6%増の76億8600万円、経常利益は2億6200万円となった。
その他地域では、北米は自動車部品向け塗料などの拡販により、売上は増加。この結果、売上高は同3・9%増の14億9700万円、経常利益は同116・0%増の7億7700万円であった。