関西ペイント、経産省より認定
関西ペイントは7月24日付けで、経済産業省より産業競争力強化法に基づく「情報技術事業適応計画」の認定を受けた。同社のDXへの積極的な投資計画が認められたもので、4月に改定された制度下で初の認定となる。
事業適応計画とは、産業競争力強化法の一環として実施され、積極的な未来投資を通じて事業変革を実行し、産業競争力の強化を図る取組みを行う事業者を支援するために創設された認定スキームである。
事業適応には3つの類型があり、この一つである「情報技術事業適応」の認定を、関西ペイントが受けたもの。認定を受けた適応計画の取組みについてはDX促進税制措置が講じられる。
なお、同制度は企業がデジタル人財育成や確保に努めるとともに、成長性の高い海外市場の獲得を含めた売り上げ上昇につながる攻めのデジタル投資に踏み切ることを後押しするため、4月から新制度へ移行。ビジネスの新しい施策展開に寄与するDX投資であることが求められている。
DXへの取組みについて、関西ペイントは国内では、2024年度までのITロードマップを策定。セキュリティの強化やプロセス改善、IT人財育成を進めている。
海外では、全拠点の販売や生産、在庫、調達、環境情報を自動的に収集・活用を可能にするグローバルデジタルプラットフォーム(GDP)の構築稼働を推進している。
今年3月には、経済産業省によるDX認定事業者の認定を取得。これによって情報技術事業適応計画を申請した。
今回の認定により、今年7月から2025年3月の期間中に事業適応計画に従って行う取組みに対して「DX投資促進税制」の税制措置を受けられる。
認定を受けた同社の事業適応計画の概要は、より利便性が良く高度にデータ連携・利用ができるIT基盤の導入を機に、塗料製造・販売事業情報、製品設計・開発情報、顧客・営業情報をクラウド上に集約することで、全体最適化され生産性の高い業務プロセスへと改善を図る。
同社は、こうしたDXの推進による抜本的な企業変革を図ることで、多様なニーズに合った新商品の開発やそれに伴った新規顧客を獲得し、企業収益の拡大及び企業価値の向上の実現を目指す。