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関西ペイント、中部地区に新調色工場建設

2025.01.17

関西ペイントは昨年12月25日、愛知県春日井市に調色工場、販売および物流機能を有する新拠点となる「愛知ステーション」の建設に着手することを発表した。

愛知ステーションパース

 
同社では2022年4月よりスタートした第17次中期経営計画において、サプライチェーンの刷新を重点施策の一つとして掲げ、これまで構想を進めてきた。また、2025年4月からスタートする第18次中期経営計画の重点方針の一つに「構造改革による収益性と効率性の強化」を掲げ、環境循環性と経済性の双方を向上させるサプライチェーンの刷新を進めている。 塗料需要が大きい中部地区で、製造+販売+物流を統合し、自動化による生産効率のアップとヒトへの負担軽減、在庫集約・共同配送による事業競争力強化を図る。
 
施設計画概要は次の通り。
①サステナブルなものづくり=省人化したスマートファクトリーを目指す。最新鋭設備を導入することで、調色時間を大幅に短縮し、年間70トンの産業廃棄物が削減可能となり、サステナブルなものづくりを実現する。
②物流拠点としての機能=本拠点は、中部地区最大需要地の名古屋市まで30分という好立地で、西日本・東日本への配送においても優れた物流拠点となる。
③BCP対策=愛知ステーションの立地は沿岸部から遠く強固な地盤を有しており、BCP対策にも注力している。
④集客力アップと塗装店の技術向上=70人規模のプレゼンルーム・大型塗装ブースを完備し、自動車補修・建築・防食・工業分野のすべての顧客に来てもらえるオープンな施設となる。同社の最新の塗料に触れる場として、また塗装技術の研修等が実施できる場として活用できる。
⑤地域社会との関係強化=地域の人々とのコミュニケーションを大切にする場としても提供する予定。中高生の社会実習や自治体向けに、工場見学等を 通じて地域住民とのコミュニケーションの場としても活用してほしいと考えている。災害発生時の被災救援活動支援として、備品や設備の提供等を行う。また、地域の人々の新規採用を予定している。
 
新工場の概要は次の通り。
▽施設名称=関西ペイント愛知ステーション
▽所在地=愛知県春日井市大泉寺町
▽敷地面積=1万3600㎡
▽施設構成=調色工場部門・販売部門、倉庫・物流部門
▽着工=2025年1月
▽竣工=2026年3月予定
▽操業=2026年7月予定
▽投資金額=約37億円