【決算】ナトコ2023年年10月期第1四半期、 売上微増も収益は減少
ナトコ(粕谷太一社長)は3月2日、2023年10月期第1四半期の連結決算を発表した。同期の売上高は前年同期比1・4%増の47億9800万円、営業利益は同31・6%減の2億3900万円、経常利益は同84・6%減の5700万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同89・9%減の2700万円であった。
セグメント別では、従来「シンナー事業」としていた報告セグメントの名称を「蒸留事業」に変更。廃溶剤の蒸留を基本に付加価値の高い製品の製造・販売を行うとともに、同社グループとして循環型社会形成に向け、環境に対する取組みを推進するとしている。
セグメント別業績では、塗料事業は、金属用塗料分野で工作機械、農業機械、特殊車両を中心に意匠、機能性塗料の提案活動により採用が増えたことや、中国でモーターコア向けの塗料が好調であったことにより、売上高は前年同期に比べ増加した。建材用塗料分野では、主力外装建材ユーザーの高耐久商材向け塗料、内装建材向けの抗ウイルス塗料の需要が増えたことにより、売上高は前年同期に比べ増加した。セグメント利益は、売上高の増加に伴い前年同期に比べ増加した。この結果、売上高は同7・9%増の30億2100万円、セグメント利益は同13・5%増の1億9500万円となった。
ファインケミカル事業は、モビリティ(自動車関連)向けのコーティング剤の需要は堅調であったものの、巣ごもり需要が一服したことによるディスプレイ業界の在庫調整の影響を受け、スマートフォンのアクセサリー、PC、光学フィルム向けのコーティング剤の需要が急激に減少した。この結果、売上高は同39・4%減の4億8千万円、セグメント利益は同47・3%減の1億3500万円となった。
蒸留事業は、新規ユーザーの獲得や新商材の販路拡大により、売上高は前年同13・7%増の12億9600万円、セグメント利益は28・3%増の1億700万円となった。