WEB塗料報知|塗料・塗装、コーティング業界のプラットフォーム

【決算】日本ペイントHD第1四半期、 売上増も利益微減

日本ペイントホールディングス(若月雄一郎共同社長、ウィー・シューキム共同社長)は5月13日、2022年12月期第1四半期の連結決算を発表した。売上収益は前年同期比27.6%増の2840億9600万円、営業利益は同1.5%減の243億3500万円、税引前利益は同3.2%増の249億1300万円、四半期利益は同11.1%増の182憶6400万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同10.6%増の180憶7200万円であった。

セグメント別の業績は、日本では、自動車用塗料は半導体供給不足等の影響を受けたことで、自動車生産台数が前年同期を下回り、売上収益は前年同期を下回った。工業用塗料は新設住宅着工戸数など市況が堅調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症の影響が残り、売上収益は前年同期並みにとどまった。汎用塗料は新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響を受けたものの、遅延していた塗装工事が進捗するなど、売上収益は前年同期を上回った。これらにより、売上収益は同1.9%減の417億9600万円となった。営業利益は、原材料価格の上昇などにより同93.2%減の2億8900万円となった。なお、同第1四半期連結会計期間より、各セグメントの経営成績をより適切に反映するため、従来「調整額」の中で表示してきた上場機能および純粋持株会社機能に関する事業以外の全ての事業を分社化し、日本セグメントに帰属させる方法に変更している。

Nipseaでは、自動車用塗料は中国において半導体不足等の影響を受けたものの、自動車生産台数が前年同期を上回るなど、売上収益は前年同期を上回った。アジアの主力事業である汎用塗料は、中国で既存住宅向け内装需要が引き続き堅調に推移したことや、また中国、マレーシア、インドネシア、トルコ等の主要市場における積極的な製品値上げの結果、売上収益は前年同期を上回った。これらにより、売上収益は同26.3%増の1526億2800万円となり、営業利益は原材料価格の上昇により、同8.5%減の178億700万円となった。

DuluxGroupは、2022年年1月からのCromologyの損益をグループの連結業績に反映しており、汎用塗料では、オセアニアおよび欧州で製品値上げが奏功したことから、売上収益は堅調に推移した。塗料周辺事業では、オセアニアで消費者向けDIY、プロ向けDIFM(業者による施工が必要な事業)ともに販売が好調だったことに加え、欧州でのETICS(断熱材)の販売が好調だったことから、売上収益は堅調に推移した。これらにより、売上収益は同63.8%増の680億2700万円、営業利益は同11.7%増の64億800万円となった。

米州では、自動車用塗料が中核地域のアメリカで、半導体供給不足による生産調整の影響を受け、自動車生産台数が前年同期を下回ったものの、円安の影響により、売上収益は前年同期を上回った。汎用塗料は底堅い住宅需要や好天が影響し、売上収益は前年同期を上回った。これらにより、売上収益は同22.2%増の216億4400万円となり、営業利益は原材料価格の上昇により、同6.8%減の8億6200万円となった。