日本ペイントHD、伊NTP社の株式取得
日本ペイントホールディングスは、同社の特定子会社であるDuluxGroup Limited(以下、DuluxGroup社)がイギリスに設立した、特定子会社であるDGL International (UK) Ltdを通じて、イタリアにおいて密封剤や接着剤等の製造・販売を手掛けるN.P.T. s.r.l.(以下、NPT社)の株式を51%取得することを決定した。
DuluxGroup社は、株式取得の相手先である3G Group S.p.A(以下、3G社)と条件付き株式譲渡契約、株主間契約、プットおよびコールオプション契約等の複数の取引文書を締結しており、合意条件に基づき、本件取得に含まれないNPT社の49%の株式については、経時的にDuluxGroup社が取得、または3G社が売却することが可能。
なお、本取引文書の締結は、昨年12月16日開催の取締役会で代表執行役共同社長へ決定の権限を一任することとしており、取引文書が合意されたことから正式に締結することを2月3日に決定した。
株式取得の理由として、同社は経営上の唯一のミッションとして掲げる「株主価値最大化」を目指しており、既存事業と積極的なM&Aの両輪により、強力なブランドや優秀な人材を積み上げることで限定的なリスク下で成長を加速させる「アセット・アセンブラー」モデルのもと、飽くなき成長を追求している。また、塗料・コーティング分野にとどまらず、さらにその周辺分野へ事業領域を中長期的に押し広げていく戦略を進めている。塗料周辺分野であるSAF(Sealants:密封剤、Adhesives:接着剤、Fillers:充填剤)のグローバルでの市場規模は600億米ドルあり、各事業分野において各地域で着実な基盤を構築しシェア拡大を目指している。
NPT社は密封剤や接着剤等の製造・販売を手掛け、イタリアでの販売に加え60ヵ国以上に輸出しており、密封剤および接着剤の優れた技術や強力なブランド、十分に投資された欧州の製造拠点と幅広い流通網を有している。欧州市場でのさらなる地盤構築を進めるとともに、日本ペイントグループのアジアでの広範な販売網と、DuluxGroup社がオーストラリアとニュージーランドで展開する塗料周辺ブランドSelleysが有する知見の活用を通じて、より広範な成長機会の創出を進めていく。 なお、本件取得は初年度よりEPSにプラスとなる見込み。