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【決算】日本特殊塗料3月期、 売上・利益大きく回復

日本特殊塗料(遠田比呂志社長)は5月11日、2022年3月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比14・1%増の547億7900万円と大きく回復した。損益面では原材料価格高騰等の影響を受けたものの、売上高の回復、原価低減活動・経費低減策の推進によりに営業利益は同72・6%増の14億8200万円となった。また、持分法による投資利益や為替変動の影響等により経常利益は同9・2%増の26億2500万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同0・1%減の13億円となった。

セグメント別の業績では塗料関連事業は、国内需要が回復基調にあることから主力製品の防水材を中心に建築・構築物用塗料の販売は順調に推移した。特に集合住宅大規模改修工事等の工事関連売上は前期比81・5%増となり、増収増益に大きく貢献した。また、原材料価格高騰の影響を受ける中、一部製品の販売価格を見直し、原価低減活動・経費低減策を徹底した。これらの結果、売上高は同30・3%増の193億5100万円、セグメント利益は同87・0%増の3億7300万円となった。

自動車製品関連事業は、主要顧客である自動車メーカーでは新型コロナウイルス感染症の影響をはじめとした世界的な半導体不足、サプライチェーンの混乱等から、先行き不透明な状況が続いてきたが、一定の需要回復を受けて、吸・遮音材を中心に販売が増加した。また、原材料価格高騰の影響を受ける中、効率的な生産体制の構築を目指し、多面的な原価低減活動・経費低減策を推進してきた。これらの結果、売上高は同6・8%増の354億1200万円、セグメント利益は同69・2%増の11億円となった。その他では、保険代理業の売上高は同0・3%減の1500万円となった。

通期業績予想は、売上高は同11・4%増の610億円、営業利益は同102・4%増の30億円、経常利益は同82・8%増の48億円、親会社株主に帰属する当期利益は146・0%増の32億円を見込んでいる。