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ロックペイント、再資源化技術で特許取得

ロックペイントは9月2日、資源循環型社会の推進に貢献するプラスチック複合材の再資源化技術を開発し、特許を取得したことを発表した(特許7539733 : ポリエステルを含む物質の再資源化方法)。
 
プラスチック複合材は、単一素材では得られない優れた性能を発現する一方、複合された素材を分離することが困難で、一般的にリサイクル性に劣るとされている。今回開発した技術は、比較的低エネルギーかつ短時間でポリエステル成分を分子レベルに解重合させるとともに、大幅な品質劣化を伴うことなく、ポリエステル以外のナイロンやポリオレフィン、アルミニウムなどの分離・回収を可能とした。「ケミカルリサイクル」と「マテリアルリサイクル」を同時に進行させることができることから「 ロック・デュアルリサイクル技術(仮称)」 と命名をした。
 
この技術により、長年課題とされてきたプラスチック複合材のリサイクル性を格段に向上させることができると期待されている。
 
具体的な適用分野としては、ラミネート複合材、塗装やインクが施されたプラスチック構造物や容器、さらには、2種類以上の成分が編み込まれた繊維などを想定している。また、同社では、ポリエステルの解重合により回収された分子から、PET 樹脂やラミネート用接着剤、塗料用樹脂などを再合成することも視野に入れ、実用化に向けた研究を鋭意進めている。