【決算】神東塗料、損失計上するも改善
神東塗料(高沢聡社長)は5月13日、2024年3月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比0・4%減の189億5400万円、営業損失は4億7900万円(前年同期は営業損失12億300万円)、経常損失は4億6千万円(同経常損失11億4600万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は4億9700万円(同当期純損失18億600万円)となった。
分野別にみると、インダストリアル分野の売上高は、粉体塗料分野において主力の鋼製家具向け出荷が好調であったものの、工業用塗料分野において産業機器向け出荷が前年を下回り、水道資材向け出荷が不適切行為問題の影響で低調に推移したことから、分野全体で減少した。
インフラ分野の売上高は、建築塗料分野において、子会社の工事売上は前年に受注の前倒しがあったことから前年を下回った。汎用品においては、JIS一時停止解除の遅れから低調に推移し前年を下回り、道路施設用塗料分野において、工事件数減少の影響で需要が減少したことなどから、分野全体で減少した。
自動車用塗料分野は、半導体・海外部品調達の影響は残っているものの、概ね前年に対し回復傾向がみられ、売上高は増加した。
その他塗料分野は、主に軌道材料製品分野において、整備新幹線の工事完了に伴い需要が減少したことから、売上高は減少した。
塗料事業合計では、出荷数量は前期との比較で減少となったが、製品価格改定による一定の成果もあり、売上高は前年比微減となった。
2025年3月期の通期業績予想は、売上高は前期比2・4%減の185億円、営業利益1億5千万円、経常利益3億円、親会社に帰属する当期純利益2億円を見込む。