スギノマシン、 独研究所と共同研究契約締結
スギノマシン(富山県魚津市・杉野良暁社長)は、 欧州最大の研究機関の一つであるドイツのフラウンホーファー・生産技術・オートメーション研究所(IPA)と共同研究契約を締結し、 先端材料などの研究開発を進めている。 契約期間は2021年9月1日から2024年12月末までとなっている。
共同実験室はシュツットガルトのIPA分散技術研究センター内に設置し、 同社の湿式粉砕・分散加工装置「スターバースト」により先端材料開発を推進するとともに、 2021年12月に設立した同社現地法人Sugino Europe GmbHと連携して、 欧州における微粒化装置事業を強化していく。
今回のフラウンホーファーIPAとの共同研究契約締結は、日本貿易振興機構(ジェトロ)からの紹介がきっかけとなっている。 スギノマシンの有する、 コーティング材料、 電子部品ペースト・スラリー、 バイオポリマーなどの製造・加工に関する優れた経験と技術が、フラウンホーファーIPA分散技術センターと粒子技術センターの表面技術ノウハウと融合することで、 新たな先端材料開発とその製造技術確立に貢献するものと期待している。
湿式微粒化装置「STAR BURST(スターバースト)」は、超高圧に加圧した水流と原料同士を超高速(マッハ4の相対速度)で衝突させることで、 微粒化(分散・乳化・粉砕・へき開)を行う、 湿式微粒化装置である。 粉砕媒体を使用しないクリーンな工法で、 電子部品材料、 電池材料、 半導体、 顔料・塗料、 医薬・化粧品原料など、 幅広い用途で導入されている。