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一部塗装レスの提案の技術も

トヨタ自動車は、6月11日に「未来を拓く大切なものづくり」をテーマとする同社の取組みを、オンラインイベント「ものづくり説明会」で発表。新たな塗装技術への挑戦などが公開された。発表では、東日本大震災や新型コロナウイルスのまん延、半導体メーカーの工場火災などといった苦境に直面した際の、同社における取組みを紹介。日本がものづくりに適した場所であることを説明した。

また、静岡県裾野市のトヨタ自動車東日本の東富士工場跡地に建設中の「ウーブン・シティ」の紹介、ものづくりが生み出す可能性について、①クルマの性能は生産現場でつくりこめる（マスタードライバー・プロドライバー監修のクルマづくり、元町工場・ＧＲヤリスが量産車で成し得たこと）②水素エンジンは挑戦の組み合わせでつくり出した（開発・試作陣の想いと苦労、トヨタ自動車やサプライヤーの挑戦）③新しい時代に向かう先進のものづくりなどを説明した。

この、新たな時代に向かう先進のものづくりについてでは、グリーンファクトリーを目指していることが表明され、２０３５年には工場がカーボンニュートラルとなるという目標を持って、さまざまな挑戦を行っていることを公表した。

注目されるのは、挑戦の一つとして、アイデアを駆使した技術開発を挙げ、塗装技術を紹介したこと。塗装のレベルアップとして、静電気と回転というアイデアを組み合わせて、最少の塗料で、最大の塗布効率を狙い、設備は小さく、電力も大きく減らした技術を見せた。

気になる技術として、塗装レスが提案されたことがある。プレス成形と塗装を金型の中で完結し、塗装という工程そのものが不要となる技術や、塗装をシールに置き換えて、シールをカスタマイズした特別仕様や、貼り替えて楽しむ可能性に言及。トヨタという業界にとって重要な顧客における塗料・塗装の未来像が気になる技術開発といえる。