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吹田の「トンネルアート・パート14」完成

動物も子供たちも全員集合


現代美術を愉しもう塾(蓬田理恵子塾長)の令和元年度「トンネルアート・パート14」が吹田市江坂町3-6の名神高速道路下のトンネル(蔵人A12)に完成した。高さ約3m、長さ約30mの壁面をキャンバスに、アーティストの指導のもと、7月7日から8月5日までの9日間かけて製作され、8月25日に完成式が行われた。
テーマは子供たちの「ゆめ」で、数多くの夢が旅によってその世界をつなげた様子が描かれ、気球・船・馬に乗り、空や海、野原を駆け巡る壮大なパノラマは観る人の目を楽しませてくれる。
このイベントは、これまで13回続いてきたが、今年は国からの「こどもゆめ基金」が打ち切られピンチを迎えた。絵をアドバイスするアーティスト達はボランティアで参加、地域の人々からの協力や支援に励まされ成功につながった。

熱気球に乗って愛を振り撒きながら世界を駆け巡る


完成式では、蓬田理事長が来賓や絵を描いた子供たちの父兄に「子供たちにとってかけがえのない絵は将来の希望である。吹田市や地元関係者、父兄の皆様が多くお越しいただき感謝します」と謝辞を述べた。
続いて後藤圭二吹田市長は「照明はついていても夜はトンネルの中は暗い。通る時はちょっと不安な気持ちにもなるし、落書きをされたりすることもある。愛情のこもった絵がトンネルにあると雰囲気がガラッと変わる。これまで吹田市でトンネルアートが長く続いてきた。都市の景観は同じような色ばかりではメリハリがない。所々に華やかな色がある町づくりに行政としても取り組んでいきたい。これからもこのトンネルを皆さんに愛し続けていただきたい」と完成を祝った。
支援企業として日本ペイント近畿支店の大平耕マネージャーは「このイベントが末永く続くことを望む。今年は下地のシーラー、絵を守るクリヤーの他に、絵の背景に使う塗料各色を提供させていただいた」と述べた。

完成式でカラフルで可愛い力作を鑑賞


トンネルアートのスタートは2006年の吹田市立博物館前の名神高速道路下のトンネルである。トンネルは薄暗く落書きで汚れていたが、トンネルアートによってカラフルで明るくなった。以後落書きがされていない。
来賓のあいさつでは「トンネルを描いた子供が大きくなっても絵はそのまま残り遺産(レジェンド)となって残る。この活動が続くことを祈っている」と述べられた。
今回は、アーティスト達が指導、作画参加は子供181人、大学生8人。その他スタッフ・ボランティア60人、保護者・見学者約100人が参加した。協賛した業界関連の団体・企業は、日本塗料工業会大阪事務所、日本ペイント、日本刷子商工業協同組合であった。

アーティストの指導で馬の親子が生き生きと描写された