ゴールデン・ゲート・ブリッジ、インフラ維持に塗装活躍
ゴールデン・ゲート・ブリッジは、アメリカ西海岸のサンフランシスコ湾と太平洋が接続する海峡に架かる吊橋である。主塔の間の長さ(中央径間)が1280メートル、全長2737メートル、主塔の高さは水面から227メートルである。橋の建設は1933年に始まり、1937年に完成した。1964年にニューヨークのヴェラザノ・ナローズ橋が完成するまでスパン世界一の吊橋であった。
橋の色はアーヴィング・モローの意見により「インターナショナルオレンジ」が選ばれた。鮮やかな橋の色と、海と空の青、両岸の森の深緑、赤茶けた岩山、白い雲と霧の景観は素晴らしい風景画である。橋の鮮やかな赤オレンジ色(緊急事態を表す色でもある)は霧の多いこの地域で航行する船の視認性を考慮している。さらに同色は腐食を考慮して選択された。赤錆色は灰色よりも錆色を隠す効果がある。橋の名前は、橋の色から名付けられたのではなく、太平洋からサンフランシスコ湾への入り口である「ゴールデンゲート海峡」を指している。橋を最初に塗装するために約11万ガロンの塗料が使用された。
太平洋からの塩水や塩分の高い霧にさらされているため、橋を錆や腐食から守るため継続的なコーティング作業が必要である。塩分を含んだ霧にさらされることは、ゴールデン・ゲート・ブリッジの塗膜に対して大きな影響を与え、ベイエリヤのどの橋よりも塩害が深刻である。霧によって塗装作業時間が制限される。古い塗膜を剥がすために使用される砂や塗料の年間予算は30万ドル(4,200万円、1ドル140円)と報告されている。2021年、同橋の高速道路と交通地区は、72万ポンド(約32万㎏)の砂と2,590ガロン(約9,804ℓ)の塗料を使用したという。塗料の購入は競争入札プロセスで行われ、現在はシャーウィン・ウィリアムズが塗料を提供している。