デング熱に効果のある蚊よけコーティング剤
アクゾノーベルのグループ会社Coralは、ブラジルでデング熱と戦うための蚊よけコーティング剤「Coral Bem Estar Antimosquito Protection」を開発した。
同製品は無臭で、空気中に粒子を残さず、蚊が壁に触れたときにのみ機能する。塗装された壁に適用できる透明なつや消しワニスである。2回塗りするだけで、ネッタイシマカに対して1日24時間、最大2年間継続的に効果があると証明されている。保護フィルムを形成し、デング熱、ジカ熱、チクングニア熱、黄熱病の媒介者であるネッタイシマカを撃退する。新旧を問わず、あらゆるタイプの壁用塗料の上に塗ることができる。
有効成分として忌避特性と蚊帳や防護服の生地に使用されるペルメトリンが使われている。ブラジルの健康分析研究所ネットワークによって認定された外部研究所でテストされた。研究者は、実際の家の環境で塗装された壁と天井でテストを行った。蚊が塗装面に触れるとペルメトリンが足から吸収され、蚊の神経系を過度に興奮させる。蚊はショックで落下する。現在、ブラジルのみ展開しているがが、他の国や地域でも利用できるようにする計画があるという。
ブラジルではデング熱は毎年流行しており、多くの患者が報告されている。今年になりデング熱死者が500人を突破し、半年で昨年の死者数の約2倍に達している。世界保健機関によると、デング熱の世界的な発生率が急速に増加しており、デング熱に加えてネッタイシマカはジカウイルスやチクングニアウイルスを拡散する能力があるという。