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10/27、原料製造・商社特集を発刊しました

2017.10.27

消泡剤の構成(サンノプコ)

塗料は売上原価ベースで6、7割と原価率が高い製品を扱っているため、コストの低減が見込まれる製品開発が課題の一つとなっている。塗料は原油由来の原材料が多く、原油市況の動向が塗料原料のコストに大きな影響を与える。前期(平成28年度)は、原油安が続いていたため、塗料メーカーの利益率の改善が継続していたが今期(平成29年度)は原油価格の上昇も徐々に見られている。そのほか、環境規制等による需給バランスの逼迫化や円安の影響等で、塗料用樹脂や顔料の値上がりも各社から発表されている。価格競争が激しい建築用塗料等はエンドユーザーに価格転嫁が難しいため一層の製造コストを低減した生産が課題となっており、原料メーカーは製造工程でのコストの低減も含めた提案が行われている。

一方で製品の性能でいうと、耐候性・耐久性の追求、人手不足対応の工期短縮、意匠性を高める新色等、付加価値のある製品の開発を続けており、塗料用原料の役割は重要なものになってくる。本特集では、水性化が進む業界に合わせ製品ラインアップを強化している原料メーカーや色の提案に強みを持つ商社。日本向けに製品展開を開始したグローバル原料メーカーの動き等を紹介。また、塗料メーカーの海外生産が伸長する中で、日本または、海外戦略拠点域内で同等の製品を製造するにあたり原料調達の課題やその対応にふれた。原料調達のデジタライゼーションも紹介している。

【主な見出し】
1面:原料製造・商社特集
 ・コスト低減と高付加価値を
 ・海外の原料調達 製品段階で検討重要
 ・WEB検索で供給可能か見極め デジタライゼーション重要に
6~7面:
原料製造・商社特集
 ・水性熱硬化塗料向けの新機能付与添加剤 製品ラインアップ強化へ―共栄社化学
 ・来年創業100周年迎える トータルソリューション提供―山本通産
 ・「泡」の問題を解決 新たな不具合に対応進める―ビックケミー・ジャパン
 ・赤外線遮蔽酸化チタン量産―テイカ
 ・新水系防腐剤を開発 日本市場向け製品として展開―ロンザジャパン
 ・添加剤汎用分野の商品強化 単層CNTを製造・販売―楠本化成
 ・消泡性向上の新技術 疎水性シリカの粒子径制御―サンノプコ

同時掲載:機器設備・関連資材特集
本号は「機器設備・関連資材特集」と「原料製造・商社特集」を同号掲載している。昨今業界関係者や読者から塗料の高機能化に欠かせない原料の動きから、塗料を成膜化させる機器設備・関連資材までの「横断的な知識が必要である」との声を受け、同時掲載で特集を企画した。