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東京都遮熱助成、大規模集合住宅も

東京都の各区や地方都市で遮熱塗装への助成が始まっている。多くの自治体が省エネやヒートアイランド対策として、太陽光発電やエネファーム(家庭用燃料電池)、壁面緑化、エコキュートなどとともに遮熱塗装をメニューにしている。都の区などでは助成件数で1、2位を争う場面も出てきた。

補助の上限額は区では15~30万円程度が一般的。最終申請受付を来年の1月31日や2月28日に設定している区が多いが、予算枠に達した時点で終了も多い。台東区の今年度の遮熱塗装への助成予算は家庭向けが540万円で事業所向けは120万円。昨年度の実績は確定値ではないが、家庭向けが40件弱の460万円程度で、事務所向けは2件で30万円弱。

オフィス街が多い千代田区の助成の対象は民間建物。昨年度の助成は事務所ビル中心に4件で金額は43万円余。今年度も屋上および壁面緑化やドライ型ミスト発生装置などと合わせて予算を総額5560万円確保。江東区の昨年度は件数が36件。個人住宅26、集合住宅9、事業所1の内訳だ。金額は791万円余。今年度予算は1350万円。マンションの管理組合からの申請など大規模集合住宅の申請件数が増える傾向にある。

施工を区内業者と区内業者によるものとに分け、区内業者の利用が2割増しと手厚い北区。昨年度は区外業者が36件の355万円、区内業者が16件の185万9千円。ハウスメーカーなどのリフォームの件数が多い傾向がある。港区の昨年度の実績は戸建住宅が15件で261万円、共同住宅5件で222万円、事務所5件で108万円。今年度予算は690万円。

昨年度が初の助成となった杉並区は81件、655万円の実績。今年度の予算は他のメニューと合わせて4千万円。問い合わせが多く区民の関心が高いという。新宿区の昨年度の予算は900万円。実績は37件の479万円で消化率は53%に止まった。今年度の予算は1千万円。すでに14件の申請がある。

墨田区の昨年度の実績は47件。対象は戸建て、事務所一般。一般の民家がほとんど。他のメニューと合わせて全体数が164件で、エネファームの49件に次ぐ2位。

【東京都各区・市の30年度助成の問い合わせ先は次の通り】
 ▽東京都=〈港区〉環境課地球環境係℡03・3578・2111(内線2496~2498)、〈千代田区〉環境政策課エネルギー対策係℡03・5211・4256、〈中央区〉環境推進課温暖化対策推進係℡03・3546・5406、〈新宿区〉環境対策課環境計画係℡03・5273・3763、〈台東区〉環境課普及啓発担当℡03・5246・1281、〈墨田区〉環境保全課環境管理担当℡03・5608・6207、〈江東区〉温暖化対策課環境調整係℡03・3647・6124、〈品川区〉住宅課住宅運営担当℡03・5742・6776、〈世田谷区〉住宅課℡03・5432・2499、〈北区〉環境課環境政策係℡03・3908・8603、〈葛飾区〉環境課環境計画係℡03・5654・8228、〈足立区〉環境政策課管理係℡03・3880・5935、〈杉並区〉環境課環境活動推進係℡03・3312・2111(内線3704/3705)、〈武蔵村山市〉産業振興課商工グループ℡042・565・1111(内線227)、〈羽村市〉環境保全課環境保全係℡042・555・1111(内線225/226)
 ▽遮熱塗装助成を行っている地方各都市=大仙市(秋田県)、柏崎市(新潟県)、さいたま市、上尾市、本庄市(埼玉県)、大町市(長野県)、新城市、扶桑町(愛知県)、京都市、茨木市(大阪府)、小矢部市(富山県)、福岡県、彼杵郡波佐見町、諫早市(長崎県)ほか