FOOMA JAPAN 2024リポート
日本食品機械工業会は6月4日から7日まで、東京都江東区青海の東京ビックサイトで第5回「FOOMA JAPAN 2024」を開催した。出展社数989社(前年比2・0%増)、来場者数11万3777人(前年比9・3%増)と、賑わいを見せた。
同展は、食品産業の一層の発展に寄与し、食品機械をはじめとする最先端テクノロジーや製品・サービスを提案する展示会である。特に近年は、人手不足を背景に、生産性向上や高効率化のためのソリューションが並んでいた。
展示会場でも食品コンベアラインの流れの中で、カメラが食品ワークを検知し、液体原材料(卵液やチョコレート等)をロボットによるスプレーするシステム等があり、食品製造の各工程での自動化が進んだ印象だ。同展は食品工場関係者が多く来場することもあり、塗料関連では塗床材や工場屋根の塗料を提案する塗料メーカー等が出展した。
エスケー化研は、過酷な環境に対して優れた耐久性を誇る「SKスペシャルフロアー」を紹介。同製品は、水性硬質ウレタン系の材料で耐熱性、強靭性、耐薬品性、耐微生物性の特長を保持する。低臭であることから食品工場、厨房用途に向いており、新築・改修等で実績を誇る。また、同時に遮熱塗装を提案することで食品工場全体の環境改善も提案。屋根用遮熱塗料「クールタイト」シリーズを工場屋根に塗装することで、省エネにつながり、快適に働ける食品工場をつくり出す。
塗床市場で、昨今のトレンドになっているのが、5S活動の一環の施主自ら行う補修や塗替え塗装である。アトミクスでは、「リペアキッド補修小僧」等を同展でPR。同製品は3~5㎝の深さがある欠損も手軽に直せる簡易補修キットで、食品工場でHACCP衛生対策や工場床でのつまずき原因を予防する。
エービーシー商会は、新製品のフレーク型多彩床仕上材「ビジョットフレーク」を出品。下塗り3色、フレーク5色による意匠性の商材を提案した。塗床のイメージを変える一品で商業施設などに引き合いがあると言う。
アイカ工業は、耐久・耐熱に優れた「アイカピュールAH工法」等をPR。これまで水性硬質ウレタンの材料は、変色や反り等に課題があった。同工法は、従来工法に比べ変色しにくい。また、薄い色等に色幅を広げたカラーバリエーションも豊富だ。
塗床の資材に建築資材を扱うフクビ化学がユニークな商材を出品していた。「ソリッドライン」は、床から巾木までをシームレスに仕上げられる。壁際のR部分は剥がれなどが目立つ工場もあり、同製品が有効である。