国土交通省、物流道路中間とりまとめ
2024.08.17
国土交通省は7月25日、自動物流道路のあり方の中間とりまとめを公表した。自動物流道路は、道路空間を活用した物流専用空間の構築と、無人化・自動化された輸送手法の組合せによって、新たな物流形態である自動物流道路を構築することをめざす。コンセプトは「持続可能で、賢く、安全な、全く新しいカーボンニュートラル型の物流革新プラットフォーム」を柱としている。
背景には、人手不足などの物流危機やカーボンニュートラルなどの社会変化があり、人的リソースの制約を離れた小口・多頻度輸送による省スペースでの安定輸送や輸送と保管を統合したバッファリング機能による物流全体の効率化を図る。
今回発表した方向性には、①物流の全体最適化:需要平準化・標準化などのロジスティクス革命に貢献、②物流モードのシームレスな連結:積替えバリアを解消し、新しいモーダルシフトを実現、③カーボンニュートラル:低炭素技術を導入し、環境負荷を最小限に抑制等を置いた。同省では、自動物流道路が社会に役立つよう、関係省庁、関係事業者、大学などと連携し、引き続き、同検討会で議論を進めていくとしている。
荷物の規格についても議論されており、中間とりまとめでは、自動物流道路で輸送する荷物の規格イメージ(仮)を公表している。自動物流道路で輸送する荷物は、パレタイズされた荷物を積載可能な仕様としており、搬送空間の確保や輸送時の安定性の観点から、サイズは最大で1100㎜×1100㎜×1800㎜とする(ベース含む)。重さは最大で1トン。また、拠点での他モードからの積替えが自動化できるよう、作業に必要な要件を定め、同規格を想定しつつ、技術開発や設計、事業性分析等を行っていく。