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インクジェット技術アートファッション、NYで披露

 

記者会見で「サウンドオブ生け花」デザイン衣装をアピール

 

京都大学防災研究所産学共同研究部門アートイノベーション研究領域の土佐尚子特定教授は、セイコーエプソンとのインクジェット技術を活用した共同研究のアート作品「サウンドオブ生け花」をファッション分野に展開している。昨年からその成果を世界最大級のファッションイベントである「ニューヨーク ファッションウイーク」で披露する活動を行っている。

今年も9月8日のニューヨークにおける「ニューヨーク ファッションウイーク」のランウエイに参加予定だ。新作品に、サウンドオブ生け花をガラスで表現した新しいアート「サウンドオブ生け花:グラス」を紹介する。また2025大阪関西万博におけるアートイノベーション展示ブースで着用するユニフォームを披露する。

本件の記者会見が8月9日午後2時から京都大学本部構内坂記念館で行われた。 

「ニューヨーク ファッションウイーク」に参加するきっかけは、主要なプロデューサーである「グローバルファッションコレクティブ」の目にとまり、「ニューヨーク ファッションウイーク」でランウエイを実施してほしいと招待を受けたことである。招待を受けた昨年9月と、今年2月に行った内容が大変好評であったため、今回も継続して参加してほしいとの要請を受けた。今後土佐ファッションを世界に向けてアピールし、土佐ブランドを確立することを目指している。

なお招待した「グローバルファッションコレクティブ」はカナダを本拠地とし、クリエイティブなデザイナーを支援することに特化した会社である。2017年にスタートし、世界各地の多様なファッション都市で革新的なランウエイショーケースをプロデュースしており、またデザイナーのグローバル展開を加速させることで新しい市場を切り開くことを目的としている。

セイコーエプソンのデジタル捺染技術ファッション

 

土佐特定教授が主宰するアートイノベーション産学共同研究部門では、アートをもっと日常生活に取り入れることを目指している。セイコーエプソンはその考えに賛同して2021年から共同研究を行ってきた。その主たる目的は、同社のデジタル捺染技術の特長を活かし、土佐特定教授のアートの代表作である「サウンドオブ生け花」のデザインをファッションの形にして、「アートを纏う(まとう)」というコンセプトのもとに、従来なかったアートファッションを作り出そうとするものである。

京都大学・特定教授の土佐尚子氏

 

土佐特定教授は、アーティストでありながら工学博士であり、「伝統と革新」をテーマにしている。最先端技術である2000分の1秒のハイスピードカメラを駆使して、裸眼では見えない音の振動によって生み出される流動的なパターンの中に、生け花の基本形である三角形を見つけ「サウンドオブ生け花」と名付けた。セイコーエプソンと共同開発した「デジタル捺染技術ファッション」も先端技術である。

現在、BtoCの事業化を推進しており、以下から、過去の2回のNYFW Sound of ikebana Collectionの応援ができる。https://ikebana-fashion.myshopify.com/