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ランクセス、PFAS除去イオン交換樹脂

ランクセスは、PFASを除去するイオン交換樹脂「レバチット?(LewatitⓇ)」についての記者説明会を11月17日午前11時から東京都千代田区丸の内の同社オフィスで開催した。
 
消化泡製品や繊維・紙・潤滑剤用含浸材に含まれているパーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)が近年、広範な水汚染と健康への影響が世界的に問題として浮上している。規制の動向として世界保健機関(WHO)では2022年9月に暫定ガイドライン値を提案。各国でも規制に動いている。

ランクセスでは、2018年にPFAS除去に関するソリューションを提言。翌年にはPFAS選択性樹脂「レバチットTP108DW」を上市した。今回の説明会では新製品として「レバチットモノプラスTP109」を紹介している。
 
同社はイオン交換樹脂を1930年代半ばに製造を開始。1950年代半ばには「レバチット」を製造開始している。PFAS処理に対する選択肢としては、イオン交換の他に逆浸透(RO)/ナノろ過や粒状活性炭(GAC)がある。同社によると、イオン交換方式は他の方式と比較して反応速度に優れ、設備の小規模化が図れるという。また、使用済み樹脂の交換が容易である。さらに、選択性が非常に高くサイクル期間が長いこと、交換頻度が低いことが特長とのことだ。
 
今回発表の「レバチットモノプラスTP109」は、PFASに対する選択性が高く、PFAS除去と再生にバランスの取れた炭化水素鎖長を持つ官能基である。マクロポーラス構造による優れた反応速度や、耐汚染性および再生の容易さ、均一な粒子径による優れた水力学的挙動、高い再生効率が特長である。レバチット・シリーズは、この他に「レバチットTP108DW」と「レバチットMP62WS」も上市している。
 
ランクセスでは、日本においてもPFAS規制の進行に伴い、需要が喚起されることを期待しており、今後も情報発信に努めていくとのことだ。
 
℡03・5293・8006