大日本塗料、トンネル用途向け製品を上市
大日本塗料は10月1日、トンネル覆工コンクリート打継部の付着防止材「セパリートコート」(NETIS登録番号:KK-240023-A)を発売した。
現在、トンネル工事の中で、トンネルの覆工コンクリート打継部におけるコンクリートのひび割れやはく落などのリスクが問題視されている。原因の一つとして、打継部において、コンクリートの硬化収縮や温度変化により引張応力が蓄積してしまい、引張応力に耐え きれなくなったコンクリートにはひび割れの発生やコンクリート片の剥落等の不具合が生じると考えられている。
このような不具合はトンネル利用者の安全面に影響を与えかねない。そこで同社では、打継部のコンクリート同士の付着を防ぐことで不具合リスクを低減することができる「セパリートコート」を開発した。セパリートコートは先打ちコンクリートと後打ちコンクリートを付着させないことによってひび割れ・剥落を抑制することができる。
同製品の特長は、打ち継ぎ部の付着を防止。先打ちコンクリート硬化後に同製品を塗布することで、先打ちコンクリートの表面および表層に縁切り効果が付与される。そのため後打ちコンクリートを打設しても、先打ちコンクリートには、後打ちコンクリートの水などの成分が侵入しないため、コンクリート同士の付着を抑制することができる。
刷毛やローラーによって塗装し、塗布作業が容易。塗るだけで対策ができるため、標準的な2日に1回の打設の進捗を保持し、覆工作業に支障なく適用できる。 打継部のコンクリートには表面気泡や妻板の凹凸跡が存在するが、同製品は含浸性が高いため、粗面でも安定した縁切り効果を発揮する。
塗装直後は濡れ肌になり、乾燥直後はクリヤーになるため、仕上がり外観に影響がない。また、水中環境にも適用可能で、水路トンネルなどの没水環境で適用しても影響がない。同製品を塗布したコンクリートを水中に浸漬して、未塗布と同等の水質であることが確認されている。
同社では今後、トンネル工事に携わるゼネコンを中心に同製品の提案活動を進めていく。
℡03・5710・4502(構造物塗料事業部マーケティンググループ)